相続Q&A

1. 相続法の仕組み

2. 法定相続
2-1.相続開始の要件 2-2.相続人の範囲 2-3.相続財産の範囲 2-4.相続分 2-5.分割の方法

3. 遺言相続
3-1.遺言の要件 3-2.遺言の効力 3-3.遺言執行 3-4.遺留分制度

4. 相続税
5. 相続これがわからない!Q&A


4 相続税

Q62:相続税はいつまでに申告しなくてはならないですか。
A62:相続のあったことを知ったときから10ヶ月以内です。この期間内に納付もします。

Q63:相続税の課税価格計算のために、足されるものはなんですか。
A63:相続財産に、生命保険金などのみなし相続財産、相続開始前3年以内の贈与財産、相続時精算課税にかかる贈与により取得した財産です。

Q64:相続税の課税価格の計算のために、差し引きされるものは何ですか。
A64:借入金・未払い金・国税等・準確定申告で納める所得税などの相続債務と、葬儀料・戒名料・お布施・読経料・火葬埋葬料・通夜費などの葬式費用、祭祀財産や生命保険の控除額(500万円×法定相続人の数)などの非課税財産です。

Q65:相続税の基礎控除とは何ですか。
A65:各人の課税価格の合計から差し引かれるもので、5000万円+1000万円×法定相続人の数が控除できます。

Q66:相続税の納付が困難なときどうすればよいですか。
A66:一定の要件を満たせば、延納(分割払い)、物納が可能です。

Q67:贈与税とは何ですか。
A67:生前贈与により相続税の支払いを免れられないように、贈与にも税金が課されます。贈与はものをあげる、もらうの意思表示が合致したときに成立する契約です。

Q68:贈与税にも基礎控除はありますか。
A68:贈与のあった年の1月1日から12月31日までの1年間で、110万円の基礎控除があります。

Q69:相続時晴課税制度とは何ですか。
A69:相続時精算課税制度とは、この適用を受けると、贈与を受ける際、2500万円までの控除が認められ、これを超える贈与額についてのみ一律20%の贈与税が課せられるというもので、2500万円までの贈与については、相続時にその贈与財産を相続財産に加えて、相続税を計算し、すでに支払った贈与税を控除した額を相続税として納める制度です。贈与者が65歳以上で受贈者が20歳以上の子である推定相続人の場合に適用があります。

Q70:どんなときに、相続時精算課税制度を選択すると有利ですか。
A70:相続時に精算される贈与が相続税の基礎控除の範囲内にある場合、また、贈与財産の評価は贈与時のものであるので、値上がり確実な財産である場合などです。

5 相続これがわからない!Q&A

Q71:遺産分割、特別受益の計算、遺留分の計算、相続税の計算等各場合に財産を評価する基準を教えてください。
A71:遺産分割をする際、財産の額が分からなくては分けようがなく、また、特別受益の持ち戻しを認めるにしてもその財産の額、遺留分の減殺される遺贈等の額、相続税の計算のための財産の額が分からなくては、判断のしようがありません。遺産分割は、時価を遺産分割時点で、特別受益は、時価を相続開始時点で、遺留分は、時価を相続開始時点で、相続税は、時価を相続開始時点でそれぞれ評価します。評価の方法としては、たとえば土地の評価の時、前3者は厳密には不動産鑑定士の評価を待たなくてはならなりませんが、相続人間で合意できれば簡便な方法でもよいのに対して、相続税の時価は基本的に路線価で求め、詳細は財産評価基本通達で細かに定められています。

Q72:遺産分割調停を申し立てようとしていますが、相続人である年老いた母は認知症が進み施設に入ったままです。母の年金等の財産もほかの相続人である妹が把握しているとき、母に対してはどのような手続きをとればよいでしょうか。
A72:厳密には、お母様の成年後見を申し立て、後見人が選任されてから調停の申立を行いますが、お母様の資産等何も分からなければ、成年後見の申立自体困難ですね。こうした時には、お母様を相手方としてとりあえずそのまま申立しておいて、調停の場で妹さんに成年後見の申立をするよう促してもらったらどうでしょうか。

Q73:遺言がありますが、偽造の疑いがあります。どのような手続きでその主張をしていったらよいですか。
A73:遺言が偽造された場合、遺言の実質的要件を欠き、その遺言は無効です。とりあえず、協議・調停で遺言の無効を主張して、合意が得られれば、それで遺言がないものとして遺産分割していきます。協議や調停が不調の時は、地方裁判所に遺言無効確認の訴えを提起し、無効の判決を得て、協議や調停をやりなおせばよいでしょう。

Q74:母の死後、母の遺産の管理を私のみがしてきて不公平感を持っています。これを特別の寄与とみて遺産分割に反映できないでしょうか。
A74:死後の寄与は寄与分の主張はできません。あなたは、相続財産管理にかかった経費は遺産の中から支弁するよう求めることができますが、それ以上の請求はできないのが原則です。

Q75:父の相続人が母と私たち兄妹の二人の時、妹のみに全財産を残すという遺言がありました。遺留分の計算はどうなりますか。妹の分も割るのですか。
A75:全財産の1/2が遺留分です。お母様はその1/2について、あなたはその1/4について遺留分の主張ができます。妹さんが受益者でも、あなたの取り分が多くなるのでなく、お父様の自由分が多くなるのです。

Q76:相続放棄するのに、家裁への申述は3ヶ月のぎりぎりまで考えてよいのですか。
A76:家裁が申述を受理するのは、相続放棄が意思に基づいているか審理した後です。相続放棄の申述書を提出してから、受理まで、タイムラグがあります。余裕を持って提出するのが得策と思います。

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