各種Q&A 民法相談

民法総則Q&A

町内会への請求
問)私は、町内会に対して、自動車を売りましたが、町内会は代金を払ってくれません。私は、代金の支払い請求を誰にしていけばいいのでしょうか。
答)町内会は、公益も営利も目的にしてないため、民法上商法上の法人にはなり得ません。ただ、組織として実態があり、構成員の出入りにかかわらず、その組織が存し、代表者の選出など基本的なルールが定まっていれば、権利能力なき社団として、権利義務の主体と観念出来ますから、あなたは、構成員でなく町内会に対して履行を請求出来ます。

認知症の母
問)私の母は、認知症が進んでいて、自分で財産管理ができません。私が代わって財産管理をしてあげたいのですが、兄は将来の相続のことを考えてか勝手にするなといいます。どうすればいいですか。
答)お母様を被後見人として、成年後見を申し立てます。このとき、あなたが、成年後見人になってもよいですが、お兄さんがうるさそうなら、客観的第三者(弁護士や司法書士)を成年後見人として裁判所に選任してもらうとよいでしょう。

未成年者の契約
問)18歳の息子が勝手に携帯電話をつくり、多額の代金請求をされ困っています。そのようにすればいいですか。
答)20歳未満の者は未成年者であり、行為能力がありません。親権者が代理権を持ちますから、携帯電話会社に、あなたが親権者として、契約の取消を主張していきます。

失踪宣告
問)親戚中に借金をして、さんざん迷惑をかけた兄が行方不明になって7年以上経ちます。父が死亡し、遺産分割をしたいのですが、兄がいないのでできません。どのようにすればいいでしょうか。
答)失踪宣告の申立をします。7年以上生死の不明な者については、家裁に申立をし、失踪宣告が出れば、死亡したものと扱われます。そうすれば、遺産分割出来ます。

電気は権利の客体?
問)電気に所有権はないということですが、空き巣に入り、勝手にコンセントを使っても罪になりませんか。
答)刑法は民法と違い、電気も「財物」とみなすという規定がありますから、他人の電気を盗む行為は窃盗罪です。

二重売買
問)土地を二重に譲渡したとき、どちらの者が所有権を主張出来ますか。
答)所有権登記を先に備えたものが、確定的に所有権を所得します。

借地権付き建物
問)借地上の建物を売る場合、借地権を別に売らないといけませんか。
答)民法87条2項が類推適用されます。建物(主物)を譲渡すると借地権(従物)はその処分に従い、当然に新しい建物の所有者のもとに移ります。

契約の成立時期
問)土地の売買契約はいつ成立するのですか。
答)土地を売るという意思表示と、土地を買うという意思表示が合致したとき成立し、所有権は移転し、登記請求権、代金請求権が発生することになります。

未成年者のできる行為
問)私は未成年者ですが、知人に、パソコンの売買契約を解除したので、すでに払った代金を返してもらってきてくれと言われました。私にこのような行為はできますか。
答)解除の意思表示は法律行為ですが、代金を受け取ってくる行為は法律行為ではありません。あなたは、単独でこの行為ができます。

冗談の契約
問)友人に、パソコンをあげると冗談で言ったのですが、友人は真に受けています。このとき、契約はどうなりますか。
答)あなたは、冗談であることを認識してパソコンの贈与の申し込みをしてしまっていますから、契約は有効に成立します。あなたは、友人が冗談であることを知っていたことを立証出来ない限り、パソコンを引き渡す義務があります。

仮装売買
問)友人間で仮装の土地売買契約をしたのですが、私は、仮装であることを知らなくて、仮装の買い主から土地を買う契約をしてしまいました。私は、土地を取得出来るのでしょうか。
答)友人間の意思表示は虚偽表示なので、無効なのが原則です、すると、あなたは土地を取得出来ません。しかし、仮装取引という外観を作り出した友人には落ち度があるので、仮装であることを知らなかったあなたには、その無効を主張出来ないのです。

新幹線通るから買ったのに
問)ある土地の近くに新幹線が通るという噂を酒場で知り、その噂を聞いたからと説明して土地を買いました。しかし、新幹線が通るというのはデマだったことが分かり、契約を白紙に戻したいのですが。
答)錯誤による意思表示は表意者に過失があるときには、表意者は無効を主張出来ません。あなたは、契約を白紙に戻すことはできません。

強迫があって契約した
問)ある夫ある女性と深い仲になってしまいました。その夫から、呼び出され、慰謝料を払えと脅されて、慰謝料支払いの和解書にサインをしてしまいました。私は慰謝料を払わなければならないでしょうか。
答)強迫による意思表示は取り消せますので、あなたは、和解契約を取り消し、慰謝料請求を拒むことができます。

前の所有者に詐欺取消を主張されて
問)友人は知人から土地を買い、私が転売を受けたのですが、その後知人は友人に代金に関して騙されたといって、契約の取消を主張しています。私は、知人に土地を返さなければならないでしょうか。
答)知人が取消の意思表示をする前に、あなたが転売を受けたときには、あなたが詐欺について知らなければ、あなたは知人に土地を返す必要はありません。あなたが、知人が取消の意思表示をした後に転売を受けたときには、あなたと知人とは対問題になり、あなたと知人の登記を先に経た方が、勝ちます。

解除後のお金の受け取り
問)銀行で預金を解約するときに、解約依頼書に私が自ら書いて、友人に持って行かせたときと、解約依頼書に友人が自らサインして解約したときとは、法律関係は異なるのですか。
答)前者のとき、友人は、使者で、後者のとき、友人は、代理人です。使者の場合は、錯誤や詐欺など意思表示を問題にされる当事者はあなたですが、代理の場合は、錯誤などの有無は、代理人の意思について決しられます。

代理権を与えたのは錯誤によるとき
問)私は、Aを代理人として選任し、Aに所在等を限定せずに、住む家の調達を依頼しました。このとき、Aは無料でよいと言ったのですが、あとで、無料とは言っていないと言い出しました。私は、有料だったら、Aに頼まなかったので、錯誤無効を主張しようと思っています。しかし、Aはこれを無視して、私を代理して、Bから家屋を買う契約を結んでしまいました。私は、Bに契約はなかったことにしたいと言えますか。
答)あなたとAとの間には、委任契約と代理権授与契約という2本の契約があります。あなたは、この両方の錯誤無効を主張していくことになりますが、ほかの要件は充足しているのに、Aが代理人と信じて契約したBがまるで保護されないというのでは、Bにとって、安心して取引に入れません。あなたが、Aに代理権を与えたと表示したことで、Bがこれを過失なく信じたときは、Bが保護され、あなたはBに契約はなかったことにしたいと言えない場合があります。

未成年者を代理としてしまったら
問)私は、Aに代理人として契約してもらうから、よろしく対応してくれとBに言って、Bの土地を買おうとし、私の指示とおり、AはBと売買契約をしてきました。しかし、あとでAがは未成年者であったことが判明しました。私は、土地を取得出来ないでしょうか。また、後で分かったことですが、あまりいい土地でなかったので、これをよいことに契約をなかったことにしてしまおうと思います。これはどうでしょうか。
答)あなたのAに対する委任契約、代理権授与契約ともにAは未成年者取消ができます。Aが取り消すと、委任契約、代理権授与契約ともにはじめから無効で、Aは代理権限を欠き、AB間の契約は、あなたにその効果が帰属しないように見えます。しかし、Aは未成年者で保護されるとしても、契約の効果はAに帰属しないのですから、Aの立場は考えず、代理権授与行為ははじめから無効と考えないで、AB間の契約をあなたに帰属させることができます。あなたが、いっそ契約をなかったことにしたいと思っても、あなたがAに代理権を与えたことを示したことで、信じたBを保護すべきですから、表見代理の規定に従って、契約自体なかったことにすることは制限されるべきでしょう。

取得時効
問)私は、自分の土地に建物を建て、10年以上経過しています。しかし、私の建物が隣のAさんの土地まで占有していることが分かりました。Aさんは今になって、建物を壊して土地を返せと言ってきています。どうなるのでしょうか。
答)自分の土地と信じて、その信じたことに過失がなく、10年間土地を占有していれば、所得時効が成立し、あなたはAさんの土地所有権を主張出来ます。反面、Aさんは土地所有権を失います。

消滅時効
問)Aに対し、お金を貸しましたが、それももうすぐ10年になってしまいます。このままでは、私の返還請求権は時効消滅してしまうのでしょうか。
答)あなたは、Aに対し、訴訟を提起して、時効を中断します。そうすれば、時効は振り出しに戻ります。


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