弁護士のひとりこと

遺産相続で、故人のお亡くなりになる直近ないし、直後の出来事で、相続人の一人が、故人の預貯金を、事実上引き出していたり、解約していたりすることがあります。これは、類型的とも言えるほどに、よくある事象です。

これを行っていた相続人は、故人が行ったものだとか、故人の意思に基づいたとか、これまた類型的な言い訳をします。

これを行われたほかの相続人からすれば、怒り心頭で、遺産分割協議においても、まず先に解決すべき問題だと主張します。

この問題は、非常に難しい問題で、軽々には論じられませんが、客観的に見て、やはり、故人の財産に対する侵害なのでしょう。故人が、預貯金の管理をできないなら、成年後見等の申立あるいは任意の委任契約を締結するべきで、その手続を経ずに、相続人の一人が事実上行っていたということは、やはり、ほかの相続人の理解は得られません。

遺産分割が、基本的に話し合いで行われるべきとするのが民法の建前ですから、引き出し行為を行った相続人は、まずこの点について、説明し、場合によっては、謝罪するなどのつとめがあるのだと思います。

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