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相続コラム

遺留分減殺請求

使い込み 参考事例 =Aさんの場合( 遺留分減殺請求事案 )

[遺言相続]

Aさんは姉と2人きょうだい。母は家業を営み、遺産の中に、未公開株と会社の敷地がありました。
母は遺言をのこし、姉にすべての遺産を相続させるとしました。

Aさんは、遺留分減殺請求の訴え提起。

争点は、未公開株と不動産の評価、姉の使い込みが特別受益になるか。

遺留分算定基礎となる金額は、遺産+1年前までの贈与+特別受益?相続債務です。

法定相続人に対する贈与は、特別受益で、1年以上前でもみんな遺留分算定の基礎になります。

姉は価格で返すと抗弁し、Aさんにいくら支払われるかが問題になりました。

姉の使い込みは、Aさんの「あと若干上乗せしてよ。」という交渉では、生かされた格好でした。

2014.06.25|タグ:遺留分減殺請求使い込み

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遺言無効と遺留分減殺請求

亡くなった母に公正証書遺言があった!亡くなってから、兄にすべてを相続させると書かれていることが分かった。
だが、その遺言作成日時には、母は認知症の治療を受けていたはず。母の真意ではない!

・・・というようなご相談を受けることがよくあります。

手順としては、遺言の意思能力に疑義があれば、?遺言無効確認の訴えを起こし、その効力を否定したのちに、改めて遺産分割協議を行う、?遺言無効で負ければ、遺留分減殺請求をする。という段取りになります。

ただ、相続問題に多く携わる弁護士の立場としては、?は(公正証書遺言であれば99%に近い確率で)邪道ということができます。
公正証書の遺言無効で、無効とした裁判例は、判例検索ソフトをたどれば、確かにあります。

しかし、それは、特異な事情があったか(入院中作成したが、入院中大便いじりをしていたというカルテが残っていて、長谷川式テストで1ケタ台だったなど)、公証実務を知らない特異な裁判官によったか、である場合がほとんどです。

思えば、老人が遺言を書く場合に、自発的に書くというケースはまれで、ほとんどが、娘息子の勧めがあって書いています。これをすべて遺言無効としていては、有効な遺言などありえないという現実。

公証人と話していると、認知症の疑いのある老人には、診断書を持ってきてもらうなど、きちんと確認しているという公証実務。

本当に実務的には、遺言無効は「勝てない訴訟」なのです。

むしろ、遺留分減殺請求に重点を置き、遺言で遺すとされた相続人に預金の使い込みがあったら、それも遺留分減殺の対象とする、不動産の評価を争う、などに注力したほうが、時間的労力的経済的に(加えて精神的に)ローコストかつ、実益があります。

私は、遺言を無効にしたいとおっしゃるご相談者には、この点をよく説明し、無駄な時間とお金を使わないで実利を得ようと、説得しています。

2014.04.09|タグ:遺言無効遺留分減殺請求

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相続コラム?遺産の使い込みと遺留分減殺

[法定相続]

ある法定相続人が、相続開始前後に遺産である預金等を取り崩して自分のものにしてしまっているという事例。

遺産分割は、今現にある遺産を分ける手続きなので、ほかの相続人は使い込んだ相続人に対し、それらを返せという請求権を持っているというのが理屈です。

このとき、たとえば、不当利得返還請求の訴えを提起したとき、その法定相続人が被相続人の意思に添っていたと主張し、これが容れられた場合、他の相続人はもう何も言えないのでしょうか。

このときには、預金の取り崩しが被相続人の意思によって行われたとしても、それは実質的には特別受益だとして、後に始まる遺産分割協議で持ち戻しを主張したり、または、法定相続人への贈与なので、遺留分減殺請求の対象となるとの主張も可能です。

もう請求できないなとあきらめず、専門家に相談すると、道が開けるということもあるものです。

遺産分割調停

2012.04.13|タグ:遺留分減殺請求特別受益

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遺留分減殺請求の計算に自己が相続債権者に負う債務額を加算できるか

[遺言相続]

被相続人は、子Yに全遺産を相続させる遺言を遺し死亡しました。ほかの法定相続人であり子であるXがYに遺留分減殺請求をしました。

被相続人には、相続債務がありました。遺言を被相続人の意思に添って解釈すると、少なくとも相続人間では、被相続人はYに相続債務もすべて負担させようとする意思であると思われます。

しかし、対債権者の関係では、債権者は法定相続人に法定相続分に応じてその負担を求めることができます。

すると、Xは、債権者に法定相続分の債務を請求されてしまうので、(相続財産?相続債務)×遺留分率×法定相続分の計算式に、さらに自己負担分の相続債務額を足してYに請求できるでしょうか。

最高裁平成21年3月24日第3小法廷判決は、遺留分の請求は共同相続人間の関係を規律するものなので、Xが対債権者の自己負担分を加算はできないと判断しました。

債権者がXに対しても請求するのは、債権者の勝手なので、Xがあらかじめ債権者からの請求を予定して、その負担をYに請求するというのはおかしいので、当然の判断だと思います。

2011.05.25|タグ:遺留分減殺請求相続債務

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遺留分減殺請求権がないことの確認を求める訴え

[遺言相続]

通常、裁判は、いくらを支払えなどという給付の訴えで解決できる場合には、いくらの請求権があることの確認を求めても、それは通常は解決には迂遠であるので、不適法として却下されます。

同じく過去の法律関係事実関係の確認を求めても現時点の解決にはならないので、これも不適法として却下されます。

たとえば、被相続人が法定相続人Aに全ての遺産を遺すという遺言を書いて、死亡したとき、他の法定相続人Bは遺留分減殺請求権を行使しました。ところが、この遺留分減殺請求権の行使は、裁判外でもでき、また、遺留分減殺請求に対しては、被請求者は価額弁償の意思表示ができ、その場合、AB間で、AがBに価額弁償する金額の交渉になります。
しかし、この交渉は通常「遺留分算定の基礎となる遺産の範囲、遺留分権利者に帰属した持分割合及びその価格を確定するためには、裁判等の手続において厳格な検討を加えなくてはならない」(後述最高裁判決)ので、Aが弁償金を払いたくても、Bが応じないとき、Aとしては、解決の道が途絶えてしまいます。

そこで、AがBに対して、Bの遺留分減殺請求権は一定の金額を超えては存在しないことの確認を求める訴えを起こしました。この訴えは適法か。

Bが価格弁償請求権を行使する旨の意思表示をしていない現段階では、価格弁償請求権が確定的に発生しているといえず、現在の法律関係の確認を求めていないので、不適法か、という問題が最高裁まで争われました。

最高裁第3小法廷は、平成21年12月18日判決で、上記の理由で確認の利益を欠き不適法と判断した原判決を破棄し、原審へ差し戻しました。

最高裁は「弁償すべき額について当事者間に争いがあり、受遺者等が判決によってこれが確定されたときには速やかに支払う意思がある旨を表明して、弁償すべき額の確定を求める訴えを提起したときは、受遺者においておよそ価額を弁償する能力を有しないなどの特段の事情がない限り、上記訴えには確認の利益があるというべきである」としました。

遺留分減殺請求されて、価額弁償の意思も表明したのに、何も請求してくれない遺留分権利者に対する受遺者(「相続させる」とされた人)にとっては、手をこまねいて待っているだけではないということですね。

2011.03.24|タグ:遺留分減殺請求価額弁償確認の利益

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遺産でなくなるもの

[法定相続][遺言相続]

本来相続財産で遺産分割の対象となると一見見られるものの、遺産分割協議が必要なく、「遺産性」が失われる財産があります。そうしたくくりでその財産をまとめてみました。

一つは、可分債権(たとえば預金債権)。最高裁は「相続人数人ある場合において、相続財産中に金銭その他の可分債権があるときは、その債権は法律上当然に分割され、各共同相続人がその相続分に応じて権利を承継するものと解するを相当とする」(最判昭和30年5月31日)と述べていて、たとえば預金債権について、これのみを取り上げて家裁に遺産分割審判を申立てたときには却下されてしまいます。個々の相続人が、金融機関に個別に請求していけばよく、相続人間の係争にはならないということです(ただし、預金のみを遺産として遺産分割調停を申立てると、相続人全員が審判事項にすることを合意していれば、調停自体は受け付けてくれます。)。

一つは、相続開始後遺産である不動産の生み出した法定果実(賃料収入)。最高裁は「遺産は、相続人が数人あるときは、相続開始から遺産分割までの間、共同相続人の共有に属するものであるから、この間に遺産である賃貸不動産を使用管理した結果生ずる金銭債権たる賃料債権は、遺産とは別個の財産というべきであって、各共同相続人がその相続分に応じて分割単独債権として確定的に取得するものと解するのが相当である。」(最判平成17年9月8日)と述べています。実際遺産分割調停などでも、不動産の分け方が決まっても、相続開始後の果実の帰属は別問題とする扱いで、そもそもそれは、この遺産分割調停で解決すべき事項ではないが、オプションとして話し合いの機会を設けるなどの扱いをしています。このとき、相続人は法定相続分で果実を取得し、相続人の一人がこれを独占管理しているときなどには、その相続人に対して不当利得返還請求をしていくことになります。

もう一つ気づいたのが、遺留分減殺請求権行使の結果、共有状態になった不動産等。最高裁は「遺贈に対して遺留分権利者が減殺請求権を行使した場合、遺贈は遺留分を侵害する限度において失効し、受遺者が取得した権利は遺留分を侵害する限度で当然に減殺請求をした遺留分権利者に帰属するところ、遺言者の財産全部についての包括遺贈に対して遺留分権利者が減殺請求権を行使した場合に遺留分権利者に帰属する権利は、遺産分割の対象となる相続財産としての性質を有しないと解するのが相当である。」(最判平成8年1月26日)と述べています。つまり、子2人が相続人である例で、その一人(A)にある不動産を相続させる遺言があったとき、ほかの相続人(B)が、遺留分減殺請求権を行使すると、不動産はA3/4、B1/4の共有になる。その共有状態の解消は、遺産分割協議(調停審判)によるのではなく、共有物分割手続きによることになります。

可分債権である預金、相続開始後の賃料収入、遺留分減殺請求権行使の結果の共有状態の不動産、これらは、遺産でなく、相続人同士の協議ないし家裁の審判で決まるのではなく、権利の義務者に対する訴訟により解決されるものということができます。

2010.07.08|タグ:遺産遺留分減殺請求可分債権法定果実

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遺留分減殺請求に対する寄与分の抗弁

[遺言相続]

相続人が兄弟3人であり、遺言で長男に全遺産を相続させるとされているとき。他の兄弟2人は長男に対して、遺留分減殺請求をしていくことになります。

このとき、長男は長年両親と同居し、両親が身体が不自由になっても、ヘルパーを頼むことなく、父の遺産形成に寄与していたとして、他の兄弟に遺留分減殺請求に対し、寄与分を控除することを主張できるでしょうか。

答えは否です。
寄与分は、家裁の審判によってはじめて決定される権利であり、これを遺留分減殺請求に対する抗弁とするのは、法技術的に困難であるからです。

違う見方をすると、相続には、遺言相続と法定相続があり、寄与分は、法定相続でなされる遺産分割協議で実際の分け方の一つの前提になるもので、遺言相続では寄与分は問題にされないのです。遺言があるときは、遺産分割協議は不要で、具体的な分け方で考慮される寄与分は登場する場面でないのです。

2010.06.29|タグ:遺留分減殺請求寄与分

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