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相続コラム

寄与分

遺産分割協議 をするのために沢山 経費 を使いましたが、これを遺産分割に反映できませんか。

[法定相続]

 遺産分割をするために、よく働く人(法定相続人)が、戸籍を取ったり、遠方の法定相続人に会いに行って交通費を使ったり、沢山経費を使ったとき、これをほかの法定相続人に請求できるでしょうか。

 遺産というモノの集合への寄与ということを考えている方が多いです。

 寄与分は、被相続人の生前に、遺産の維持増加に特別の寄与をしたひとは、遺産を先取りできるという制度で、相続開始後には適用がありません。
 
 こうした事案では、寄与分というより、ほかの法定相続人に頼まれた(委任を受け行った)として、委任契約の必要費の請求をするという構成で請求していくことが考えられます。

 委任契約の場合、遺産から先取りできるのでなく、その頼んだ法定相続人に請求していくことになります。

 ただ、委任契約が成立したという証明は困難な場合が多いでしょう。法定相続人間で明確に頼んだ頼まれたという関係があったことは少ないと言えるからです。

2015.05.04|タグ:遺産分割寄与分経費

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要扶養状態 の老母に毎月 扶養料 を払っていました、相続開始して弟にその分を請求できますか。

[法定相続]

請求できます。

方法は二通りです。

1つは、過去の扶養料を求める審判を求め、審判で決められた額を払ってもらうこと。
1つは、母に遺産があって遺産分割協議をするとき(財産のある母に扶養というのはおかしいとも見られますが、財産が不動産だけなど現金がないときにはありえます)、扶養料を払っていたおかげで、母の財産の維持につながったとして寄与分の計算を求めていくこと。

後者は、通常の扶養義務の範囲内なら、特別の寄与とは言えないというのが理屈で、そうすると、正解は、過去の扶養料の審判を求めることかとも思えます。実際、大阪高裁でH15/5/22になされた決定の事案は、遺産分割審判では寄与分を認めなかったものの、後に申し立てられた過去の扶養料の審判でこれを認めた事案で、高裁は、寄与分としては厳密には財産の維持につながったとは言えないが、過去の扶養料の審判として考えるに、遺産分割と違って扶養義務者の資力等の事実も調べることができるので、それが肯定されるとしました。

つまり、寄与分を厳密にとらえると、Aが毎月母に5万円を払っていた、しかし、それは扶養義務の範囲内で母の財産維持につながったと言えない。特別の寄与とは、絶対的なもので、ほかのきょうだいに比べてという相対的なものではないからです。
しかし、扶養義務としてとらえると、相対的に、ほかのきょうだいBの資力なども考慮すると、Bも負担するべきだったから、AからBへの扶養料の求償が肯定できる、というのです。

難しい議論ですが、高齢化社会にあって、ますます老親への介護をどう考慮するかが問題になると思います。

2014.10.09|タグ:過去の扶養料の求償寄与分扶養

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父の生前、介護に費やしたお金をほかのきょうだいにも請求したいのですができますか。

[法定相続]

【結論】できますが、構造上、遺産分割調停では解決できなく、別に扶養請求の調停を起こす必要があります。このような介護費用を遺産分割調停で求めたいなら、寄与分であるという構成で主張するのがいいでしょう。

【解説】?子どもは親に対する扶養義務を法律上負います。

扶養義務は、まず第一にきょうだい間で話し合って決めますが、それがまとまらないなら、家裁で協議し、家裁が決めることもあります。

過去の扶養料についても、その立替金をほかのきょうだいに請求できます。

それは、第二義的に家裁が扶養料を決めるという構造から、家裁の審判事項で、いきなり地裁に、「立替金請求訴訟」を起こしても、家裁で解決してねと言われてしまいます。

【解説】?遺産分割調停では、過去の扶養料の精算は寄与分として現れます。

寄与分は、客観的に特別の寄与であることが求められます。ほかの兄弟に比較してより介護したというのではダメなのです。

たとえば、毎月給料から一定額を介護費として親の口座に送っていたなど、証明できれば、それは特別の寄与になります。

たとえば、仕事も休んで誠心誠意実際に介護したなどは、よく「扶養義務の範囲を超え」て寄与と言えるかが、裁判所が寄与分を認めるか否かの分岐点とされています。

扶養義務の範囲を超えるかは、その介護は、仕事を辞めるなどしてもっぱら従事したか(専従性)、対価をもらっていなかったか(無償性)、一般的な親族間の扶養ないし協力義務を超える特別な寄与行為と言えるかがポイントです。

【解説】?過去の扶養料を求めるには、遺産分割調停によるか、扶養請求の調停によるか。

どちらでもいいですが、どちらかを選択した時、片方がだめだったから、もう片方の調停を申し立てる、というのは、紛争の蒸し返しになり、許されないことがあります。

ですので、いずれの手法を選択するかは、よく吟味して行うべきです。

2014.06.16|タグ:介護費用寄与分扶養料

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「相続させる」遺言と寄与分

[遺言相続]

次は、相続させる遺言と寄与分の規定との関係です。

904条の2第3項では、「寄与分は、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額から遺贈の価額を控除した残額を超えることができない」と規定されています。つまり、相続財産が1000万円でその中から遺贈が700万円とすると、法定相続人Aは300万円を超える寄与分を認めてもらうことはできないというわけです。その意味で、受遺者は法定相続人の寄与分に優先して、遺贈を受けることが出来ます。

この規定の「遺贈」について、「相続させる」遺言も含まれると解釈すべきか。

「相続させる」遺言の所有権移転効を重視すると、その効果が遺贈と同じとして、同条項の適用を認めるか、あるいは、「相続させる」遺言の遺産分割方法の指定という性質を捉え、当該遺産について一部分割がされたに過ぎないと考えて、「相続させる」遺言≠「遺贈」904条の2第3項と解するか。

ABが相続人で、相続分は1/2であり、相続財産が1000万円でその中からAへの「相続させる」が700万円のとき。

前説では、Aは700万円をまるまる納めることができ、結果、Bの寄与分額は300万円に制限され、Bの具体的相続分500万円に満たなくとも、BはAに代償請求ができないことになります。
後説では、一部分割後の残余財産の分割について904条の2第3項が適用されないのと同様に、Bの寄与分は制限がないということになり、結果、AはBに200万円の代償金を払うことになります。

この論点も最高裁の判断は未済でありますが、前説が通説的見解になっています。

2011.03.23|タグ:「相続させる」遺言寄与分

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寄与分について

[法定相続]

寄与分として、遺産から先に差し引くことが許されるのは、「特別の寄与」があったことが必要です。特に、親の面倒をみた「療養看護型」の寄与で争われることが多いです。

他の相続人に比して、より貢献したと言うのではダメで、扶養義務の範囲を超え、貢献したと認定されることが必要です。

寄与分は、ほかの相続人は認めたがらないのが実情です。ほかの兄弟姉妹がより親の面倒を見たと主張することが心情的に許し難く、また、親の面倒をみて当然だという思いがあるようです。

調停で話し合いが付かないと、審判になりますが、審判では、申立人、相手方双方を家裁調査官が話しを聞き、調査します。訴訟におけるより、証拠主義は貫かれないようです。

そして、通常の家政婦などの日当(一日当たりとか夜間報酬とか)に日数をかけて、その何パーセントを寄与分と認めることが多いです。

親の介護が問題になる現代においては、身近な問題ですね。

2011.01.21|タグ:寄与分

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預金しかない遺産分割

[法定相続]

預金債権は、相続開始と同時に法定相続分に応じて当然に分割されます。すると、遺産分割で協議される特別受益や寄与分の計算を行わないのでしょうか。

不動産と預金が遺産の時には、具体的相続分(特別受益や寄与分の計算を行った後の相続分)に応じて、分割協議が成るのに変かなとも思われます。

でもこれは変?ではないのです。

預金しか遺産にないときには、遺産分割協議は不要です。

ただ、金融機関は、全員のはんこをもらってこないと払戻しには応じないとしています。この金融機関の実際の運用と、最高裁のいう建前が乖離しているから、変?な事態が生じるのです。

金融機関の運用の是非が問われる問題であると思います。

2010.09.06|タグ:遺産分割寄与分特別受益預金

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寄与分の主張

[法定相続]

被相続人が身体を患っていて、相続人の一人である子が、ヘルパーも付けずに、もっぱら自分の力で介護していたとき、相続に際しては、どのような主張ができるでしょうか。

被相続人が自分の財産から介護費を出してヘルパーを雇っていたときを想定すると、被相続人の財産はそれだけ減ります。つまり、相続人の介護によって、その分被相続人の財産の減少は食い止められたのです。

これが、通常の子の親に対する扶養義務の履行を超えて、特別の寄与と認定されれば、この寄与分を差し引いた額をみなし相続財産とみるべきでしょう。

計算方法としては、ヘルパーの報酬に介護した日数をかけて算出すればよいです。だいたい、自宅介護で一日5000円から1万円前後が相場という印象です。

2010.08.17|タグ:ヘルパー寄与分

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遺留分減殺請求に対する寄与分の抗弁

[遺言相続]

相続人が兄弟3人であり、遺言で長男に全遺産を相続させるとされているとき。他の兄弟2人は長男に対して、遺留分減殺請求をしていくことになります。

このとき、長男は長年両親と同居し、両親が身体が不自由になっても、ヘルパーを頼むことなく、父の遺産形成に寄与していたとして、他の兄弟に遺留分減殺請求に対し、寄与分を控除することを主張できるでしょうか。

答えは否です。
寄与分は、家裁の審判によってはじめて決定される権利であり、これを遺留分減殺請求に対する抗弁とするのは、法技術的に困難であるからです。

違う見方をすると、相続には、遺言相続と法定相続があり、寄与分は、法定相続でなされる遺産分割協議で実際の分け方の一つの前提になるもので、遺言相続では寄与分は問題にされないのです。遺言があるときは、遺産分割協議は不要で、具体的な分け方で考慮される寄与分は登場する場面でないのです。

2010.06.29|タグ:遺留分減殺請求寄与分

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寄与分の主張

[法定相続]

両親の老後の面倒を見た私には寄与分が認められるのではないですか。と主張する方がいます。
これには、両親の療養看護をしたケースと、両親の生活を扶養したケースがあると思います。
どちらでも、寄与分として認められるには、無償の寄与であり、特別の寄与でなければなりません。面倒を見るに対価をもらっていたり、通常の扶養の範囲内であるなら、寄与分は認められません。

療養看護型では、相続人が実際に療養看護を行ったり、ヘルパーなどを相続人の費用で雇ったりして、被相続人の財産が維持されたことが必要です。このとき、実際に療養看護した日数にたとえば付添婦を雇ったときに支出される平均報酬額をかけて計算します。ヘルパーなどを自分の費用で雇ったときにはその実費が寄与分になります。

扶養型では、たとえば、父母を兄弟4人で扶養すべきところ、長男が一手に扶養を引き受けた場合など。長男は本来的な扶養義務を超えて支出していますから、その超えた部分が寄与分になります。

親の面倒を見て財産をもらえるの?という意見の方もいますが、それは、特別の寄与でないといけないという歯止めで解消されるのではないでしょうか。

2010.05.27|タグ:寄与分

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