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相続コラム

可分債権

使い込み があり 返還請求 後、 残った株式 を分けるのに、 遺産分割協議 が必要か?

[法定相続]

使い込みについては、本来的に家裁での審判事項でなく、地裁で返還請求すべきとする訴訟事項であることは、何度かこのコラムでも述べました。

使い込みに関しての返還請求訴訟が終わって、特に相談されるのは、訴訟までした兄と決定的に決裂してしまった、つまり、もう何もつきあわない関係になってしまったというケースです。

遺産として株式が残っていて、これを分割しないとならない場合、兄と仲良く共同作業をすることができない!という相談です。

可分債権である普通預金などが残っていたときには、単独で法定相続分の割合の額を銀行に請求すればいいことも、このコラムで述べました。

では、株式はどうか、可分債権として単独で権利行使できるでしょうか。
確かに、配当を受ける権利などは、可分であるので、単独行使できるようにも見えます。しかし、最高裁は最近、これを否定する判決をしました(最高裁H26/2/25)。

理由は、株式には配当を受けるなどの自益権のほか、株主総会における議決権などのいわゆる共益権をも有するのであって、それは、不可分だということです。

地裁で返還請求をするにしても、訴訟が終わってからも問題になり得ることを予見して、早くから準備をする必要があります。

2014.08.18|タグ:可分債権株式残った預金

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父の遺産 である 銀行の預金 や 債券 を相続したとして、私単独で銀行に請求できますか。

[法定相続]

その銀行預金(貯金)が可分債権と言えるかどうかによって異なります。

普通預金や通常貯金は、父の死亡と同時に法定相続分に従って「パッ」と分かれる可分債権なので、法定相続人は法定相続分で金融機関に払い戻しを請求できます。

ところが、金融機関の金融商品は、すべて可分債権とは限りませんので、あまねく金融機関に払い戻しを請求できるというのでもありません。

たとえば、債券などの金融商品は換金するのに、一度解約という手順を踏まなくてはなりません。

解除権は不可分というのが民法の定めなので、法定相続人単独では、解約払い戻しの請求ができないのです。

2014.07.22|タグ:可分債権債券貯金預金

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父が死亡しましたが、遺産である預金を姉が下ろしています。=何をすればいいですか。

[法定相続]

【初動】相続開始後に、遺産である預金を使い込まれているとき、まずは、その金融機関に連絡し、口座を凍結します。

特段の書類などは必要ではありませんので、電話でもいいですから、死亡の旨を伝えます。

【使い込まれた分の対応】遺産である預金は、相続開始と同時に、法定相続分で「パッ」と分かれて各人がその相続分に応じて金融機関に請求ができます。

そこで、自分の分を超えてほかの相続人の分も下ろした者は、不法行為ないし不当利得として返還義務を負います。

結論としては、姉に対し、使い込んだ分の法定相続分に相当する金額の返還請求をします。

【預金残高】金融機関は、遺産である預金は相続人みんなで解約請求などしてほしいのが本音です。

一人に払い出ししたことで、ほかから文句を言われるのを嫌うからです。

しかし、上記のように、預金債権は可分債権なので、法定相続分での請求を自信を持ってしてください。

注意してほしいのは、このときすんなり払い戻しが可能なのは、普通預金、通常貯金であることです。

たとえば、郵政公社の定額貯金は、10年経過しないと通常貯金にならず、請求しても10年経過していないことを理由に断られることもあります。

たとえば、定期預金は、満期があるので、弁済期にないとして支払いを拒むこともあります。

たとえば、割引債や投資信託、これらは契約上の地位が相続されるので、その時解約した場合の金額がそのまま可分債権になるのではありません。やはり、金融機関が支払いを拒むことがあります。

金融商品は、その商品ごとに法的性質が違うので、やはり専門家に相談して進めてください。

2014.06.17|タグ:可分債権割引債使い込み通常貯金定額貯金定期預金投資信託普通預金預金

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遺産でなくなるもの

[法定相続][遺言相続]

本来相続財産で遺産分割の対象となると一見見られるものの、遺産分割協議が必要なく、「遺産性」が失われる財産があります。そうしたくくりでその財産をまとめてみました。

一つは、可分債権(たとえば預金債権)。最高裁は「相続人数人ある場合において、相続財産中に金銭その他の可分債権があるときは、その債権は法律上当然に分割され、各共同相続人がその相続分に応じて権利を承継するものと解するを相当とする」(最判昭和30年5月31日)と述べていて、たとえば預金債権について、これのみを取り上げて家裁に遺産分割審判を申立てたときには却下されてしまいます。個々の相続人が、金融機関に個別に請求していけばよく、相続人間の係争にはならないということです(ただし、預金のみを遺産として遺産分割調停を申立てると、相続人全員が審判事項にすることを合意していれば、調停自体は受け付けてくれます。)。

一つは、相続開始後遺産である不動産の生み出した法定果実(賃料収入)。最高裁は「遺産は、相続人が数人あるときは、相続開始から遺産分割までの間、共同相続人の共有に属するものであるから、この間に遺産である賃貸不動産を使用管理した結果生ずる金銭債権たる賃料債権は、遺産とは別個の財産というべきであって、各共同相続人がその相続分に応じて分割単独債権として確定的に取得するものと解するのが相当である。」(最判平成17年9月8日)と述べています。実際遺産分割調停などでも、不動産の分け方が決まっても、相続開始後の果実の帰属は別問題とする扱いで、そもそもそれは、この遺産分割調停で解決すべき事項ではないが、オプションとして話し合いの機会を設けるなどの扱いをしています。このとき、相続人は法定相続分で果実を取得し、相続人の一人がこれを独占管理しているときなどには、その相続人に対して不当利得返還請求をしていくことになります。

もう一つ気づいたのが、遺留分減殺請求権行使の結果、共有状態になった不動産等。最高裁は「遺贈に対して遺留分権利者が減殺請求権を行使した場合、遺贈は遺留分を侵害する限度において失効し、受遺者が取得した権利は遺留分を侵害する限度で当然に減殺請求をした遺留分権利者に帰属するところ、遺言者の財産全部についての包括遺贈に対して遺留分権利者が減殺請求権を行使した場合に遺留分権利者に帰属する権利は、遺産分割の対象となる相続財産としての性質を有しないと解するのが相当である。」(最判平成8年1月26日)と述べています。つまり、子2人が相続人である例で、その一人(A)にある不動産を相続させる遺言があったとき、ほかの相続人(B)が、遺留分減殺請求権を行使すると、不動産はA3/4、B1/4の共有になる。その共有状態の解消は、遺産分割協議(調停審判)によるのではなく、共有物分割手続きによることになります。

可分債権である預金、相続開始後の賃料収入、遺留分減殺請求権行使の結果の共有状態の不動産、これらは、遺産でなく、相続人同士の協議ないし家裁の審判で決まるのではなく、権利の義務者に対する訴訟により解決されるものということができます。

2010.07.08|タグ:遺産遺留分減殺請求可分債権法定果実

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