各種Q&A 賃貸借相談

賃貸借相談(賃貸借契約の特約)

問) 建物賃貸借契約書に、「賃借人が1ヶ月以上賃料を支払わないとき、賃貸人は催告することなく、賃貸借契約を解除できる。」と定められているとき、1ヶ月でも賃料を払わないと即時に解除されてしまうのでしょうか。
答) 民法は債務不履行があったとき、相当期間を定めて催告し、その期間内に履行がないときに解除権の行使を認めています。賃貸借契約は、継続的債権関係であるので、信頼関係を基礎とします。その信頼関係が破壊されたと認められるときに、初めて解除ができます。判例も、質問のような特約は、「催告しなくても不合理とは認められない事情が存する場合には、催告なしで解除権を行使することができる旨定めた約定として有効と解すべき」としています。信頼関係の破壊があったかが問題です。

問) 建物賃貸人は、契約期間中であっても解約日の6ヶ月前に賃借人に通知することにより契約を解除できるという特約は有効ですか。
答) 借地借家法では、更新拒絶には正当事由は必要としていますから、ご質問のような特約は賃借人に不利益に法の適用を排するもので無効です。

問) 建物の賃貸借契約終了時には、通常の使用により生じた損耗を含めて賃借人が原状回復することという特約は有効ですか。
答) 賃貸借契約終了時には賃借人は建物を原状に復して返還すべきですが、その範囲は、賃借人の故意過失、善管注意義務違反、その他の通常の使用を超えるような使用による損耗について復旧すること限られます。建物設備の自然的な劣化等(経年変化)、通常の使用により生じる損耗等(通常損耗)には及ばないはずです。質問のような特約を定めるには、契約の際特にその旨が説明され、賃借人が承諾したときのみ特約として有効と認定されます。

問) 借地契約で、賃貸人が賃料の増額を請求したときには、賃料はこれに改定されるという特約は有効ですか。
答) 賃料の増減請求は、法がこれを定めていますから、当事者双方の合意か裁判がなければ認められません。賃貸人の一方的意思表示により賃料が改定される特約は法の趣旨に反し無効です。

問) 借地契約で更新拒絶条項は有効ですか。
答) 更新拒絶には正当事由が必要ですから、無効です。

問) 建物買取請求権を拒絶できるという特約は有効ですか。
答) 借地契約で契約期間の更新がないときには、賃借人は賃貸人に対し建物を買い取ることを請求できます。これを排除する特約は無効です。

問) 造作買取請求権を拒絶できるという特約は有効ですか。
答) 建物賃貸借契約では、契約終了時には、賃貸人の同意を得て付加した畳、建具などの買い取りを請求できるというのが法の規定です。ただ、借地契約と違って、造作買取請求を特約で排除することも可能です。

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