大切な人を亡くすこと・・・誰にも訪れる人生の悲しい節目です。 しかし、悲しんでばかりもいられません。 その人が亡くなった瞬間から、様々で煩雑な手続きをしていかなくてはなりません。 本書では、葬儀・相続・相続税・・・専門的知識が求められる諸手続きについて、平易な表現で、図表を示しながら解説しています。 読者の方々が、悲しみを乗り越え、葬儀後の諸手続きを満足のもとに終えることを希望して止みません。本書が微力ながら、その手助けをできるなら望外の幸せです。
(「まえがきにかえて」より)

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債務整理の費用

弁護士報酬 予納金等
任意整理 債権者数×4万円〜 なし
自己破産 (同時廃止) 20万円〜 約1.6万円
自己破産 (個人少額管財) 20万円〜 約22万円
個人再生 (個人給与再生) 30万円〜 約1.7万円

注1 実際の報酬は債権者数等により各人毎に異なっています

債務整理の種類

多重債務に陥った個人が、債務整理を行う場合の方法としては、大きく分けて、任意整理、自己破産申立、個人再生申立の3種類があります。

<任意整理>
任意整理は、破産申立などとは異なり、裁判所を介せずに債権者と個別に和解交渉を行う方法で、長期の分割、利息の減免などを求めて行きます。 約定どおりに支払うことが困難になったことで、債権者に対しては返済計画の再考を求め、同意が得られれば、新たな契約内容の下、弁済が再開することになります。 「破産はしたくない」「返済はしたいのだが、月々の支払額が厳しい」という方に有効な方法です。
※メモ〜当事務所では、和解後の弁済も事務所で代行して行っています。
2年から5年、最後の弁済までお手伝いし、和解の履行を確実にしています。
※メモ〜10年以上債権者と取引のある方は、過払い濃厚です。
当事務所では、地方裁判所への訴訟提起など、積極的に過払い金の回収を図ります。


<自己破産申立>
次に、自己破産申立ですが、裁判所に債務超過であることを申し立てて、最終的に免責を得ることを目的とします。 免責が確定すれば、それまであった債務は一切がなくなります(厳密には自然債務になる-債権者から強制執行ができなくなる状態)。 債務が大きすぎて、任意整理では解決できない方、債務を抱える一方で不動産をお持ちの方が対象となります。 債務がいっぺんになくなりますので利点は大きいのですが、マイナス面もあります。 不動産や貴重品などの財産がある方は、原則として財産の処分を求められます。 また、就労に制限が加わる職業もあり(例:保険外交員、警備員など)、官報にお名前が記載されたりします。 こうしたリスクについては、あらかじめ承知しておく必要があります。 なお、破産すると「銀行が全く使えなくなる」「公民権が停止される」「住民票に記録が残る」と思いこんでいる方がまれにおりますが、まったくの誤解です。
※メモ〜当事務所では、破産の方針でご依頼を受けても、債務の調査を詳細に行い、
過払い金の有無など見逃しません。
※メモ〜東京地裁では、破産の申立に弁護士が代理人として付いている場合、
原則として本人の出頭は1度ですますなど、手続が簡略化されています。


<個人再生申立>
個人再生制度は、裁判所が介入することに破産と違いはありませんが、最終的に再生計画に基づく債務弁済を行う点で、破産とは大きく異なります。 申立人は裁判所に再生開始の申立をした後、再生計画を提出します。 この中で、債務の一部減免を求めます。 この再生計画が認められれば、以後はその計画に従って債務を弁済して行くこととなります。 住宅ローンを抱えたまま多重債務に陥ったものの、マイホームは失いたくないといった方などに適した整理方法です。 以上、債務整理の種類と特徴についてご紹介しましたが、いずれの手続も債務者自身が手続を行うこともできます。

相続相談室

当事務所で、取り扱い案件の多いのが、相続のご相談です。多数のご相談に応じてみて、相続は親族間の争いであるため、弁護士に正式に依頼する前に穏便に済ませたいとのご意見を多数お聞きしました。それでも、様々な法律問題の錯綜する相続問題。ふとした疑問に、弁護士のアドバイスをもらいたいという方が大勢いらっしゃいます。そのような方が、わざわざ当事務所にお越しにならなくても、気軽に、疑問を解消できる場を設けたいと思いました。
相続問題で、疑問をお持ちの方は、以下のフォーマットにもれなくご記入の上、送信してください。質問事項は3問までで、相談料は無料です。 

この相続相談室が、皆様の抱える相続に関する諸問題の解決の一助になれば幸いです。
(従来通り、面談でのご相談も受け付けています。)

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債務整理相談室

当事務所で、取り扱い案件でもっとも多いのが、債務整理事件です。近頃は、債務整理の方法等については、ネット上で様々な情報が得られます。ここでは、自分で調べても分からない事項につき、弁護士が一回3質問まで、メールで回答致します。下記のフォーマットにご記入の上送信してください。原則として、お一人様一回だけのご利用とさせて頂きます。

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当事務所は、地下鉄丸ノ内線新大塚駅徒歩1分。池袋へは地下鉄で1分です。
私(弁護士)の母校豊島岡女子学園が東池袋にあり、高校生当時は西武鉄道池袋駅を利用していましたし、日本大学に進学後も、池袋で丸ノ内線に乗り継いで通っていました。
そのころから、池袋大塚界隈は慣れ親しんだ土地で、事務所を開設するときも、自然にこの土地を選びました。
当事務所は、春日通り近くにありますが、路地を一本入った住宅街に位置するので、とても静か。JR大塚駅方向に歩いていくと、昔ながらの商店街がにぎわっています。大塚駅は、都電も通っていて、レトロな町並みを散策できます。

image:事務所地図


 <交通>
  JR大塚駅南口を出て南大塚通り徒歩5分。
  または、営団地下鉄丸ノ内線 新大塚駅
  徒歩1分。
  春日通り沿いのビル3階にあります。


小堀法律事務所
〒170-0005
東京都豊島区南大塚3-3-1 新大塚Sビル3階
電話 :03(5956)2366 FAX :03(5956)2365
Email :kobori@kobori-law.com

1. 相続法の仕組み

2. 法定相続
2-1.相続開始の要件 2-2.相続人の範囲 2-3.相続財産の範囲 2-4.相続分 2-5.分割の方法

3. 遺言相続
3-1.遺言の要件 3-2.遺言の効力 3-3.遺言執行 3-4.遺留分制度

4. 相続税
5. 相続これがわからない!Q&A


4 相続税

Q62:相続税はいつまでに申告しなくてはならないですか。
A62:相続のあったことを知ったときから10ヶ月以内です。この期間内に納付もします。

Q63:相続税の課税価格計算のために、足されるものはなんですか。
A63:相続財産に、生命保険金などのみなし相続財産、相続開始前3年以内の贈与財産、相続時精算課税にかかる贈与により取得した財産です。

Q64:相続税の課税価格の計算のために、差し引きされるものは何ですか。
A64:借入金・未払い金・国税等・準確定申告で納める所得税などの相続債務と、葬儀料・戒名料・お布施・読経料・火葬埋葬料・通夜費などの葬式費用、祭祀財産や生命保険の控除額(500万円×法定相続人の数)などの非課税財産です。

Q65:相続税の基礎控除とは何ですか。
A65:各人の課税価格の合計から差し引かれるもので、5000万円+1000万円×法定相続人の数が控除できます。

Q66:相続税の納付が困難なときどうすればよいですか。
A66:一定の要件を満たせば、延納(分割払い)、物納が可能です。

Q67:贈与税とは何ですか。
A67:生前贈与により相続税の支払いを免れられないように、贈与にも税金が課されます。贈与はものをあげる、もらうの意思表示が合致したときに成立する契約です。

Q68:贈与税にも基礎控除はありますか。
A68:贈与のあった年の1月1日から12月31日までの1年間で、110万円の基礎控除があります。

Q69:相続時晴課税制度とは何ですか。
A69:相続時精算課税制度とは、この適用を受けると、贈与を受ける際、2500万円までの控除が認められ、これを超える贈与額についてのみ一律20%の贈与税が課せられるというもので、2500万円までの贈与については、相続時にその贈与財産を相続財産に加えて、相続税を計算し、すでに支払った贈与税を控除した額を相続税として納める制度です。贈与者が65歳以上で受贈者が20歳以上の子である推定相続人の場合に適用があります。

Q70:どんなときに、相続時精算課税制度を選択すると有利ですか。
A70:相続時に精算される贈与が相続税の基礎控除の範囲内にある場合、また、贈与財産の評価は贈与時のものであるので、値上がり確実な財産である場合などです。

5 相続これがわからない!Q&A

Q71:遺産分割、特別受益の計算、遺留分の計算、相続税の計算等各場合に財産を評価する基準を教えてください。
A71:遺産分割をする際、財産の額が分からなくては分けようがなく、また、特別受益の持ち戻しを認めるにしてもその財産の額、遺留分の減殺される遺贈等の額、相続税の計算のための財産の額が分からなくては、判断のしようがありません。遺産分割は、時価を遺産分割時点で、特別受益は、時価を相続開始時点で、遺留分は、時価を相続開始時点で、相続税は、時価を相続開始時点でそれぞれ評価します。評価の方法としては、たとえば土地の評価の時、前3者は厳密には不動産鑑定士の評価を待たなくてはならなりませんが、相続人間で合意できれば簡便な方法でもよいのに対して、相続税の時価は基本的に路線価で求め、詳細は財産評価基本通達で細かに定められています。

Q72:遺産分割調停を申し立てようとしていますが、相続人である年老いた母は認知症が進み施設に入ったままです。母の年金等の財産もほかの相続人である妹が把握しているとき、母に対してはどのような手続きをとればよいでしょうか。
A72:厳密には、お母様の成年後見を申し立て、後見人が選任されてから調停の申立を行いますが、お母様の資産等何も分からなければ、成年後見の申立自体困難ですね。こうした時には、お母様を相手方としてとりあえずそのまま申立しておいて、調停の場で妹さんに成年後見の申立をするよう促してもらったらどうでしょうか。

Q73:遺言がありますが、偽造の疑いがあります。どのような手続きでその主張をしていったらよいですか。
A73:遺言が偽造された場合、遺言の実質的要件を欠き、その遺言は無効です。とりあえず、協議・調停で遺言の無効を主張して、合意が得られれば、それで遺言がないものとして遺産分割していきます。協議や調停が不調の時は、地方裁判所に遺言無効確認の訴えを提起し、無効の判決を得て、協議や調停をやりなおせばよいでしょう。

Q74:母の死後、母の遺産の管理を私のみがしてきて不公平感を持っています。これを特別の寄与とみて遺産分割に反映できないでしょうか。
A74:死後の寄与は寄与分の主張はできません。あなたは、相続財産管理にかかった経費は遺産の中から支弁するよう求めることができますが、それ以上の請求はできないのが原則です。

Q75:父の相続人が母と私たち兄妹の二人の時、妹のみに全財産を残すという遺言がありました。遺留分の計算はどうなりますか。妹の分も割るのですか。
A75:全財産の1/2が遺留分です。お母様はその1/2について、あなたはその1/4について遺留分の主張ができます。妹さんが受益者でも、あなたの取り分が多くなるのでなく、お父様の自由分が多くなるのです。

Q76:相続放棄するのに、家裁への申述は3ヶ月のぎりぎりまで考えてよいのですか。
A76:家裁が申述を受理するのは、相続放棄が意思に基づいているか審理した後です。相続放棄の申述書を提出してから、受理まで、タイムラグがあります。余裕を持って提出するのが得策と思います。

1. 相続法の仕組み

2. 法定相続
2-1.相続開始の要件 2-2.相続人の範囲 2-3.相続財産の範囲 2-4.相続分 2-5.分割の方法

3. 遺言相続
3-1.遺言の要件 3-2.遺言の効力 3-3.遺言執行 3-4.遺留分制度

4. 相続税
5. 相続これがわからない!Q&A

3-1 遺言の要件

Q41:遺言の有効要件を教えてください。
A41:遺言は要式行為で、法定の要件を満たさなければ無効です(形式的要件)。ほかに、遺言の内容を理解するに足る意思能力があったことが要件です(実質的要件)。

Q42:なぜ、遺言には厳格な要式が要求されるのですか。
A42:遺言が法定相続を修正するのは、遺言者の意思を尊重するからです。遺言者の意思を確認できるために、厳格な要式が必要とされ、また、遺言はいつでも撤回できるのです。

Q43:自筆証書遺言について教えてください。
A43:遺言者が、その全文、日付及び氏名を自著し、押印して作成します。封がしていることは要件ではありません。遺言の存在自体秘密にできますが、後で偽造が争われることもあります。自筆証書遺言を保管する者は、相続開始後遅滞なく家裁に検認の手続きをとる必要があります。

Q44:公正証書遺言について教えてください。
A44:証人2人が立ち会い、遺言者が遺言の趣旨を公証人に口授し、公証人がこれを筆記して遺言者及び証人に読み聞かせ、遺言者と証人が筆記が正確なことを確認し、各自署名押印し、公証人が以上の方式に従ったものである旨付記して署名し押印して作成します。偽造が争われることは少ないですが、遺言書の内容も秘密にできません。検認は必要ありません。

Q45:秘密証書遺言について教えてください。
A45:遺言者がその証書に署名押印し、封じ、同じ印章で封印し、公証人及び証人2人の前に封書を提出して事故の遺言書であること及び氏名住所を申述し、公証人がその証書を提出した日付及び遺言者の申述を封紙に記載した後、証人とともに署名押印して作成します。家裁の検認が必要です。

Q46:遺言があるかどうか調べられますか。
A46:遺言公正証書の場合、最寄りの公証役場で遺言検索システムを使い、公正証書遺言がないかを検索できます。

3-2 遺言の効力

Q47:遺言があるとき遺産分割は不要なのですか。
A47:遺言があるとき、法定相続は遺言の限度で修正され、遺言が優先されます。そこで、遺言で具体的な分け方が決まっている時には、遺産分割は不要です。

Q48:遺言により効力が生じる事項にどんなものがありますか。
A48:遺言指定できるものとしては、様々ありますが、@相続分の指定や遺産分割方法の指定など法定相続を修正する事項、A相続以外の財産配分方法として遺贈等B身分に関するものとして認知等C遺言執行者の指定などがあります。

Q49:「相続させる」という遺言の文言はどういう意味を持ちますか。
A49:「相続させる」という文言で不動産を一人の相続人に取得させる遺言を残すと、受益者は単独で登記の申請ができます。最高裁は、「相続させる」は遺産分割方法の指定であるが、何らの行為を要せずして、当該遺産は被相続人の死亡の時に直ちに相続により承継されるとしています。

Q50:自筆証書遺言で、被相続人名義の土地を「相続させる」趣旨の遺言があったとき、どのようにして、土地を取得できますか。
A50:公正証書遺言であるときと変わりなく、土地は被相続人の死亡の時点で、確定的にあなたに承継されます。これには特に何らの行為も要しません。あなたは単独で登記申請ができます。遺言執行者がいても、遺言執行者も登記申請できず、あなたのみが単独で登記申請できるのです。

Q51:共同相続人全員で遺言と異なる分割を合意することはできますか。
A51:相続人全員(遺贈があれば受贈者も含む)の同意があれば、遺言と異なる遺産分割をすることも可能です。

3-3 遺言執行

Q52:遺言執行者とはどういう人ですか。
A52:遺言執行者とは、相続財産の管理その他遺言の執行に必要な一切の行為をする権利義務を有する者です。

Q53:遺言執行者は必ずおかなければならないのですか。
A53:子の認知、推定相続人の廃除の請求は遺言執行者でないとできませんから、これらを遺言で定めるときには、遺言執行者が必要的です。その他の事項については、遺言執行者は絶対的ではありませんが、遺言の内容を不満に思っている共同相続人がいて、利害が対立するときには、遺言執行者がいた方が遺言の実現がスムーズにいきます。

Q54:遺言執行者がいるとき、共同相続人の一人が遺言に反して勝手に財産を処分した場合には、どうなりますか。
A54:遺言執行者がいるときには、相続人は遺言の執行を妨げる行為はできませんから(民法1013条)、かかる相続人の行為は絶対的に無効です。

Q55:遺言執行者がいるのですが、相続人全員で遺言と異なる分割をしたいと合意が得られています。遺言執行者がいる限り、このような合意をしても無意味ですか。
A55:このような場合には、遺言執行者が相続人の意思を尊重しても、民法1013条には違反しません。遺言執行者が追認してくれれば、かかる合意も意味があります。

3-4 遺留分制度

Q56:遺留分とは何ですか。
A56:遺言によっても奪えない、相続財産の一定割合のことです。一定の範囲の相続人には遺留分があって、これにより、残された家族の遺産への潜在的持ち分を確保し、家族の生活の保障をしているのです。

Q57:遺留分を主張できるのは誰で、どんな割合ですか。
A57:兄弟姉妹をのぞく法定相続人で、直系尊属のみが相続人の時には、財産の1/3、そのほかの者が相続人の時には、財産の1/2です。

Q58:遺留分の侵害はどう計算すればよいですか。
A58:たとえば、1000万円の財産がある人が、そのうち600万円を愛人に遺贈した場合で、法定相続人として、妻と子2人がいるとき、妻は1000万円×1/2×1/2=250万円の、子は1000万円×1/2×1/2×1/2=125万円のそれぞれ遺留分があります。愛人への遺贈で、実際には、妻は、400万円×1/2=200万円、子は400万円×1/2×1/2=100万円しか受け取れず、妻にとって、50万円の、子にとって25万円の遺留分侵害があることになります。

Q59:遺留分侵害の対象となる行為は何ですか。
A59:遺贈と相続開始前一年間にした贈与、遺留分権利者に侵害を与えることを知ってなした贈与、特別受益などです。

Q60:遺留分の侵害があったらどうすればよいですか。
A60:相続の開始および減殺すべき贈与、遺贈があったことを知ったときから、1年以内に、減殺されるべき処分行為により利益を受けた者に対し、遺留分減殺請求を行います。このときには、配達証明付き内容証明郵便によるべきです。

Q61:遺留分減殺の順序を教えてください。
A61:遺贈→死因贈与→後の贈与→先の贈与の順です。

1. 相続法の仕組み

2. 法定相続
2-1.相続開始の要件 2-2.相続人の範囲 2-3.相続財産の範囲 2-4.相続分 2-5.分割の方法

3. 遺言相続
3-1.遺言の要件 3-2.遺言の効力 3-3.遺言執行 3-4.遺留分制度

4. 相続税
5. 相続これがわからない!Q&A

2-1.相続開始の要件

Q1:相続はいつ開始しますか。
A1:被相続人の死亡の時です。

Q2:相続したくないときは、どうすればよいですか。
A2:相続開始を知ったときから3ヶ月以内に家庭裁判所に申述することで、相続放棄ができます。

Q3:3ヶ月以内に相続放棄するか決められないときはどうすればよいですか。
A3:家裁に熟慮期間の伸長を求めることができます。

Q4:3ヶ月過ぎてから、故人には相当な負債があることがわかりました。どうすればよいですか。
A4:相続放棄の熟慮期間を過ぎてしまっても家裁では申述を受け付けますし、金融機関も相続放棄の意思が確認できれば、請求しないという扱いをすることがあるので、とりあえず、申述しておきます。

Q5:先順位の相続人が相続放棄したとき、私の熟慮期間はいつから進行しますか。
A5:先順位の相続人が相続放棄したことを知ったときからです。



2-2 相続人の範囲

Q6:誰が相続人になるか教えてください。
A6:被相続人の配偶者は常に相続人になります。配偶者と同順位で、@子A直系尊属B兄弟姉妹の順で、相続人になります。嫡出でない子も相続人ですが、相続分は嫡出子の1/2です。片親違いの兄弟姉妹(半血の兄弟)も相続人ですが、全血の兄弟の1/2です。

Q7:代襲相続とは何ですか。
A7:被相続人の子が、被相続人の死亡以前に死亡していたときには、孫が子を代襲して相続します。兄弟姉妹が以前に死亡していたときも兄弟姉妹の子が兄弟姉妹を代襲します。

Q8:被相続人の子の子(孫)も被相続人の死亡以前に死亡していたときはどうなりますか。
A8:被相続人の子の子の子(ひ孫)が代襲します(再代襲相続)。兄弟姉妹には再代襲相続の適用はありませんので、注意が必要です。

Q9:相続人になれないことがあるのですか。
A9:相続人の意思に反して相続人になれないことがあります。@相続欠格は当然に相続人になれない場合が法定されています。相続人が被相続人を殺害した場合などです。A相続人の廃除は当然には相続権はなくならないのですが、被相続人が相続させたくないとき、生前に家裁に請求することで、遺言で排除の意思を示すことで、推定相続人の相続権を奪うことができます。

Q10:相続人がいないときには、相続財産はどうなるのですか。
A10:相続財産を法人とし、相続財産管理人をおきその旨を公告します。一定期間内に相続人があることが明らかにならなかったときには、相続財産管理人は相続債権者・受遺者に請求の申し出をすべき公告をします。なお相続人があることが明らかにならなかったときには、相続人捜索の公告をします。権利を主張する者がいないとき、特別縁故者へ財産分与を行います。その者もいないときには、相続財産は国庫に帰属します。

Q11:相続人を調べるにはどうしたらよいですか。
A11:故人の除籍謄本を取ることから始めます。そこから故人の出生までさかのぼって、除籍(改正原)戸籍謄本を取得していき、相続人の範囲を確認します。相続人の現住所は、相続人の戸籍の付票をとることで、判明します。

Q12:相続人の中に未成年者がいるときには、遺産分割協議はどのように行えばよいのですか。
A12:未成年者の法定代理人(親権者)が協議に参加します。親権者も相続人で利害が対立するときには、家裁に特別代理人の選任を求めます。

Q13:相続人の中に認知症の者がいるときはどうですか。
A13:認知症で事理弁識能力がない場合は、家裁に成年後見の申立をし、成年後見人に協議に参加してもらいます。

Q14:相続人の中に行方不明者がいるときにはどうですか。
A14:家裁に「不在者の財産管理人」を選任してもらって、その者が協議に参加します。



2-3 相続財産の範囲

Q15:何が相続の対象になりますか。
A15:相続は、被相続人の相続財産を包括承継(そのままの形で一切を承継)するもので、プラスの財産のみならず、マイナスの相続債務も相続します。プラスの財産としては、不動産、預貯金、株式、その他債権などがあります。

Q16:相続財産にならないものもありますか。
A16:祭祀財産は相続されません。また、一身専属の権利義務は承継されません。美空ひばりがステージで歌うという契約上の債務は、相続されません。

Q17:相続財産に何があるか調べる方法を教えてください。
A17:不動産なら、故人の固定資産評価証明書の交付を求めます。預貯金は金融機関の支店まで分かれば残高証明書を取得できます。疎遠だった相続人であり、預貯金の見当もつかなければ、調査会社に調査を依頼するのも一つの手です。株式等では配当通知などを手がかりにします。

Q18:生命保険は相続財産になりますか。
A18:生命保険は受取人が特定の者であるとき、相続人となっているとき、特定の者・相続人の固有の財産になり、相続財産にはなりません。受取人が被相続人であるときには、相続財産になります。

Q19:相続財産はほとんどないのに、一人の相続人だけ多額の生命保険を受け取ったとき、あまりに不公平ではありませんか。
A19:最高裁は、このような不公平を是正するために、生命保険を特別受益と同じにみて、持ち戻しをすべき場合もあるとしています。

Q20:生命保険は相続税申告の時にはどういう扱いになりますか。
A20:相続税の計算上は、生命保険はみなし相続財産として、課税価格計算の基礎になります。このとき、500万円×法定相続人の数の額が控除できます。

Q21:ほかの相続人が相続財産を隠して教えてくれないときどうすればよいですか。
A21:相続財産を隠したつもりでも、不動産なら他の相続人の実印がなければ登記ができませんし、預貯金も払い戻しはできません。この道理を説明し、根気よく開示を促しましょう。Q17で述べたように自分自身でも調査する努力はしましょう。

Q22:被相続人と同居の相続人が被相続人の預金を勝手に引き出しています。どのように対応できますか。
A22:引き出した預金が現金として残っている、あるいは、その分特別受益を得ているとして遺産分割のときに相続財産の範囲に含めるように求めます。相続人がこれに応じないときには、民事訴訟で解決するしかありません。被相続人生前の引き出しであれば、被相続人に対する横領として、不当利得返還請求、不法行為による損害賠償請求の対象になり、相続人はこの請求権を相続したとして行使可能ですし、被相続人死後の引き出しであれば、預金は分割債権として承継されているので、各相続人に対する横領となり、各相続人が自分自身の不当利得返還請求、不法行為による損害賠償請求が可能です。

Q23:遺産分割未了のとき、遺産から生じた賃料等の収入は誰のものになりますか。
A23:賃料を生む不動産は、相続開始により当然に共同相続人の共有になります。遺産分割までの間にこの共有物から生じた賃料債権は、遺産とは別個の財産であって、各共同相続人がその相続分に応じて、分割単独債権として取得します。賃料を相続分で割って得られた額を各人単独で請求できるのです。この後、一人の相続人がこの不動産を単独で相続したとしても、この結果は影響を受けません。なお、遺産分割後に生じた賃料は、遺産分割によりこの不動産を所得した者が単独で請求できます。

Q24:金銭債務は遺産分割の対象になるのですか。
A24:相続債務が金銭債務のように過分のもののときは、遺産分割を経ることなくその相続分に応じて当然に各相続人に承継されます。

Q25:葬儀費用は誰が負担するのですか
A25:相続財産に関する費用として、遺産の中から支弁します。同じく固定資産税等も遺産の中から支弁できます。

Q26:相続税の課税価格計算のために、差し引きされるものは何ですか。
A26:被相続人の確定した債務と葬儀費用は相続税の課税価格から債務として控除できます。



2-4 相続分

Q27:法定相続分について教えてください。
A27:配偶者と子が相続人のときには、各1/2が相続分で、配偶者と直系尊属が相続人のときには、配偶者2/3・直系尊属1/3が相続分です。そして、配偶者と兄弟姉妹が相続人のときには、配偶者3/4・兄弟姉妹1/4が相続分です。子、直系尊属、兄弟姉妹が数人ある時は、各人の相続分は平等です。ただし、非嫡出子は嫡出子の1/2で、半血の兄弟は全血の兄弟の1/2です。

Q28:指定相続分とは何ですか。
A28:被相続人が、遺言で法定相続の規定によらず、遺言により相続分を指定することで、相続人は遺言とおり当然に遺産を取得することになります。

Q29:特別受益とは何ですか。
A29:相続人の中に、遺贈を受け、または婚姻・養子縁組のため、あるいは生計の資本として贈与を受けた者があるときは、被相続人の相続開始時に有した財産にその者の受け取った価格を加えて相続財産とし、法定相続分により計算した相続分の中から遺贈等の価格を控除した額をその者の取得する額とする制度です。この計算の仕方を、特別受益による持ち戻しといいます。

Q30:特別受益で計算される贈与された財産の評価は、いつの時点現在のものになりますか。
A30:その財産の相続開始時点の時価を基礎とします。

Q31:相続人が妻Wと子ABのとき、相続財産が1000万円で、Aが400万円の生前贈与を受けていた場合、各人の相続分はどう計算されますか。
A31:相続開始時の財産に生前贈与の価格を加えた1400万円を法定相続分で分けます。Aの相続分は、1400万円×1/2×1/2=350万円という計算結果になりますが、この計算結果が生前贈与額を超過していたときは、Aは50万円を自身の財産から拠出する必要はありません。Aに相続により所得する財産はなく、1400万円−400万円=1000万円をWBで分けることになります。

Q32:持ち戻しが免除されることはありますか。
A32:被相続人が、遺言であるいは生前に持ち戻し義務を免除できます。特別受益が遺贈であるときには、持ち戻しの免除も遺言でなされる必要がありますが、生前贈与であるときは、持ち戻し免除の意思表示は特別の方式を要しません。

Q33:代襲相続のとき、被代襲者の特別受益を代襲相続人が持ち戻さなくてはならないのですか。
A33:実質的な公平の観点から考えます。代襲相続人が被代襲者の特別受益により経済的利益を受けているときには、持ち戻しを認めるべきでしょう。

Q34:寄与分とは何ですか。
A34:共同相続人の中に、労務の提供または財産状の給付、被相続人の療養看護その他の方法で被相続人の財産の維持増加に特別の寄与をした者がある場合には、その寄与分を控除したものを相続財産とみなし、相続分の計算を行う制度です。寄与者の具体的取り分は、その計算の結果プラス寄与分の額です。

Q35:代襲相続のとき、被代襲者の特別の寄与を代襲者が主張できますか。
A35:寄与分が相続人間の衡平をはかる制度である点で、主張できると解すべきです。



2-5 分割の方法

Q36:遺産分割はどのような手続きで行われますか。
A36:まずは、相続人同士の協議で行われます。話し合いがまとまらなければ、家庭裁判所に調停を起こすこともできます。調停が不成立なら、当然に審判に移行します。

Q37:遺産分割の手法を教えてください。
A37:まずは、現物分割が基本です。土地はAに、預貯金はBに、という分け方です。各財産の価格が割りきれないときには、遺産のすべてを換価してお金を分けるという手法もあります(換価分割)。遺産を一人の相続人が取得して、代償金を他の相続人に支払う手法もあります(代償分割)。遺産のすべてを共有にする手法もあります(共有分割)。

Q38:遺産分割に期間の制限はありますか。
A38:相続税の申告期限が相続開始を知ったときから10ヶ月以内なので、遺産分割協議もこの期間中になされる必要があると誤解されているようです。遺産分割に期間の制限はなく、いつでも分割ができます。ただ、申告期限までに遺産分割ができていないときには、相続税の各種控除が受けられないことがあります。

Q39:遺産分割調停は、どのように行われますか。
A39:裁判官である家事審判官と民間人である調停委員2人が調停委員会を構成し、当事者双方から順次話を聞き、話し合いを促します。調停は裁判所で行うので、勝った負けたがあると思っている人もいますが、基本的に話し合いなので、柔軟な対応が必要です。

Q40:遺産分割の話し合いがついた時、どのような書類を交わすべきでしょうか。
A40:遺産分割調停で合意に達したときには、調停調書が作成され、これをもとに不動産登記や預貯金の解約ができます。遺産分割協議がまとまったときには、遺産分割協議書を作成し、各自一通ずつ所持します。





1 債務整理‐個人の破産・任意整理・民事再生
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弁護士の小堀球美子です。
平成10年、弁護士登録をし(埼玉弁護士会所属)、平成12年4月、現在の事務所を開業しました(これに伴い第一東京弁護士会に登録替え)。一度引っ越ししましたが、これまで7年間、同じ豊島区南大塚でお仕事をしております。
相続事件、債務整理(破産・任意整理など)を中心に、一般民事事件を幅広く取り扱っております。
敷居が高いと言われる法律事務所ですが、私は、市民の皆さんが気軽に相談でき、相談後ほっと少し温かい気持ちになれる法律事務所を目指しています。お気軽に相談にいらしてください。

プロフィール
生年月日:昭和43年10月16日
出身地 :東京都北区
経歴  :
昭和62年豊島岡女子学園高等学校卒業
平成3年日本大学法学部卒業
平成7年司法試験合格
平成10年司法研修所卒業・弁護士登録(埼玉弁護士会)
平成12年4月南大塚にて開業(第一東京弁護士会に登録替え)


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