ビーズについて(3)

私のビーズ作品の中に、ハンドバッグシリーズがあります。手のひらに載るくらいの小さなバッグを色とりどりのスワロフスキーで編んでいきます。

写真のバッグシリーズは、大中小のバッグで、バッグの中にバッグ、その中にまたバッグが入るというかわいい作品です。それぞれ、製作工程が異なり、自分で言うのもなんですが、とても凝った造りです。

これは、お子様に人気で、これを作っては、姪っ子たちや友達の子供の歓心を誘っています。

作り方は、まず、底の部分を四角く(長方形でもいい)スワロフスキーで編み、側面の幅を3ミリと4ミリのスワロフスキーを組み合わせながら、狭くしていったり広くしていったりして作ります。
2個のスワロを一度にすくって、上部を狭くしていく行程もあります。

私は、けっこう凝り性で、こんな趣味を持っていますが、こだわりを持つという姿勢を仕事にも生かせたらよいと思います。




大切な人を亡くすこと・・・誰にも訪れる人生の悲しい節目です。 しかし、悲しんでばかりもいられません。 その人が亡くなった瞬間から、様々で煩雑な手続きをしていかなくてはなりません。 本書では、葬儀・相続・相続税・・・専門的知識が求められる諸手続きについて、平易な表現で、図表を示しながら解説しています。 読者の方々が、悲しみを乗り越え、葬儀後の諸手続きを満足のもとに終えることを希望して止みません。本書が微力ながら、その手助けをできるなら望外の幸せです。
(「まえがきにかえて」より)

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債務整理の費用

弁護士報酬 予納金等
任意整理 債権者数×4万円〜 なし
自己破産 (同時廃止) 20万円〜 約1.6万円
自己破産 (個人少額管財) 20万円〜 約22万円
個人再生 (個人給与再生) 30万円〜 約1.7万円

注1 実際の報酬は債権者数等により各人毎に異なっています

債務整理の種類

多重債務に陥った個人が、債務整理を行う場合の方法としては、大きく分けて、任意整理、自己破産申立、個人再生申立の3種類があります。

<任意整理>
任意整理は、破産申立などとは異なり、裁判所を介せずに債権者と個別に和解交渉を行う方法で、長期の分割、利息の減免などを求めて行きます。 約定どおりに支払うことが困難になったことで、債権者に対しては返済計画の再考を求め、同意が得られれば、新たな契約内容の下、弁済が再開することになります。 「破産はしたくない」「返済はしたいのだが、月々の支払額が厳しい」という方に有効な方法です。
※メモ〜当事務所では、和解後の弁済も事務所で代行して行っています。
2年から5年、最後の弁済までお手伝いし、和解の履行を確実にしています。
※メモ〜10年以上債権者と取引のある方は、過払い濃厚です。
当事務所では、地方裁判所への訴訟提起など、積極的に過払い金の回収を図ります。


<自己破産申立>
次に、自己破産申立ですが、裁判所に債務超過であることを申し立てて、最終的に免責を得ることを目的とします。 免責が確定すれば、それまであった債務は一切がなくなります(厳密には自然債務になる-債権者から強制執行ができなくなる状態)。 債務が大きすぎて、任意整理では解決できない方、債務を抱える一方で不動産をお持ちの方が対象となります。 債務がいっぺんになくなりますので利点は大きいのですが、マイナス面もあります。 不動産や貴重品などの財産がある方は、原則として財産の処分を求められます。 また、就労に制限が加わる職業もあり(例:保険外交員、警備員など)、官報にお名前が記載されたりします。 こうしたリスクについては、あらかじめ承知しておく必要があります。 なお、破産すると「銀行が全く使えなくなる」「公民権が停止される」「住民票に記録が残る」と思いこんでいる方がまれにおりますが、まったくの誤解です。
※メモ〜当事務所では、破産の方針でご依頼を受けても、債務の調査を詳細に行い、
過払い金の有無など見逃しません。
※メモ〜東京地裁では、破産の申立に弁護士が代理人として付いている場合、
原則として本人の出頭は1度ですますなど、手続が簡略化されています。


<個人再生申立>
個人再生制度は、裁判所が介入することに破産と違いはありませんが、最終的に再生計画に基づく債務弁済を行う点で、破産とは大きく異なります。 申立人は裁判所に再生開始の申立をした後、再生計画を提出します。 この中で、債務の一部減免を求めます。 この再生計画が認められれば、以後はその計画に従って債務を弁済して行くこととなります。 住宅ローンを抱えたまま多重債務に陥ったものの、マイホームは失いたくないといった方などに適した整理方法です。 以上、債務整理の種類と特徴についてご紹介しましたが、いずれの手続も債務者自身が手続を行うこともできます。

相続相談室

当事務所で、取り扱い案件の多いのが、相続のご相談です。多数のご相談に応じてみて、相続は親族間の争いであるため、弁護士に正式に依頼する前に穏便に済ませたいとのご意見を多数お聞きしました。それでも、様々な法律問題の錯綜する相続問題。ふとした疑問に、弁護士のアドバイスをもらいたいという方が大勢いらっしゃいます。そのような方が、わざわざ当事務所にお越しにならなくても、気軽に、疑問を解消できる場を設けたいと思いました。
相続問題で、疑問をお持ちの方は、以下のフォーマットにもれなくご記入の上、送信してください。質問事項は3問までで、相談料は無料です。 

この相続相談室が、皆様の抱える相続に関する諸問題の解決の一助になれば幸いです。
(従来通り、面談でのご相談も受け付けています。)

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債務整理相談室

当事務所で、取り扱い案件でもっとも多いのが、債務整理事件です。近頃は、債務整理の方法等については、ネット上で様々な情報が得られます。ここでは、自分で調べても分からない事項につき、弁護士が一回3質問まで、メールで回答致します。下記のフォーマットにご記入の上送信してください。原則として、お一人様一回だけのご利用とさせて頂きます。

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当事務所は、地下鉄丸ノ内線新大塚駅徒歩1分。池袋へは地下鉄で1分です。
私(弁護士)の母校豊島岡女子学園が東池袋にあり、高校生当時は西武鉄道池袋駅を利用していましたし、日本大学に進学後も、池袋で丸ノ内線に乗り継いで通っていました。
そのころから、池袋大塚界隈は慣れ親しんだ土地で、事務所を開設するときも、自然にこの土地を選びました。
当事務所は、春日通り近くにありますが、路地を一本入った住宅街に位置するので、とても静か。JR大塚駅方向に歩いていくと、昔ながらの商店街がにぎわっています。大塚駅は、都電も通っていて、レトロな町並みを散策できます。

image:事務所地図


 <交通>
  JR大塚駅南口を出て南大塚通り徒歩5分。
  または、営団地下鉄丸ノ内線 新大塚駅
  徒歩1分。
  春日通り沿いのビル3階にあります。


小堀法律事務所
〒170-0005
東京都豊島区南大塚3-3-1 新大塚Sビル3階
電話 :03(5956)2366 FAX :03(5956)2365
Email :kobori@kobori-law.com

1. 相続法の仕組み

2. 法定相続
2-1.相続開始の要件 2-2.相続人の範囲 2-3.相続財産の範囲 2-4.相続分 2-5.分割の方法

3. 遺言相続
3-1.遺言の要件 3-2.遺言の効力 3-3.遺言執行 3-4.遺留分制度

4. 相続税
5. 相続これがわからない!Q&A


4 相続税

Q62:相続税はいつまでに申告しなくてはならないですか。
A62:相続のあったことを知ったときから10ヶ月以内です。この期間内に納付もします。

Q63:相続税の課税価格計算のために、足されるものはなんですか。
A63:相続財産に、生命保険金などのみなし相続財産、相続開始前3年以内の贈与財産、相続時精算課税にかかる贈与により取得した財産です。

Q64:相続税の課税価格の計算のために、差し引きされるものは何ですか。
A64:借入金・未払い金・国税等・準確定申告で納める所得税などの相続債務と、葬儀料・戒名料・お布施・読経料・火葬埋葬料・通夜費などの葬式費用、祭祀財産や生命保険の控除額(500万円×法定相続人の数)などの非課税財産です。

Q65:相続税の基礎控除とは何ですか。
A65:各人の課税価格の合計から差し引かれるもので、5000万円+1000万円×法定相続人の数が控除できます。

Q66:相続税の納付が困難なときどうすればよいですか。
A66:一定の要件を満たせば、延納(分割払い)、物納が可能です。

Q67:贈与税とは何ですか。
A67:生前贈与により相続税の支払いを免れられないように、贈与にも税金が課されます。贈与はものをあげる、もらうの意思表示が合致したときに成立する契約です。

Q68:贈与税にも基礎控除はありますか。
A68:贈与のあった年の1月1日から12月31日までの1年間で、110万円の基礎控除があります。

Q69:相続時晴課税制度とは何ですか。
A69:相続時精算課税制度とは、この適用を受けると、贈与を受ける際、2500万円までの控除が認められ、これを超える贈与額についてのみ一律20%の贈与税が課せられるというもので、2500万円までの贈与については、相続時にその贈与財産を相続財産に加えて、相続税を計算し、すでに支払った贈与税を控除した額を相続税として納める制度です。贈与者が65歳以上で受贈者が20歳以上の子である推定相続人の場合に適用があります。

Q70:どんなときに、相続時精算課税制度を選択すると有利ですか。
A70:相続時に精算される贈与が相続税の基礎控除の範囲内にある場合、また、贈与財産の評価は贈与時のものであるので、値上がり確実な財産である場合などです。

5 相続これがわからない!Q&A

Q71:遺産分割、特別受益の計算、遺留分の計算、相続税の計算等各場合に財産を評価する基準を教えてください。
A71:遺産分割をする際、財産の額が分からなくては分けようがなく、また、特別受益の持ち戻しを認めるにしてもその財産の額、遺留分の減殺される遺贈等の額、相続税の計算のための財産の額が分からなくては、判断のしようがありません。遺産分割は、時価を遺産分割時点で、特別受益は、時価を相続開始時点で、遺留分は、時価を相続開始時点で、相続税は、時価を相続開始時点でそれぞれ評価します。評価の方法としては、たとえば土地の評価の時、前3者は厳密には不動産鑑定士の評価を待たなくてはならなりませんが、相続人間で合意できれば簡便な方法でもよいのに対して、相続税の時価は基本的に路線価で求め、詳細は財産評価基本通達で細かに定められています。

Q72:遺産分割調停を申し立てようとしていますが、相続人である年老いた母は認知症が進み施設に入ったままです。母の年金等の財産もほかの相続人である妹が把握しているとき、母に対してはどのような手続きをとればよいでしょうか。
A72:厳密には、お母様の成年後見を申し立て、後見人が選任されてから調停の申立を行いますが、お母様の資産等何も分からなければ、成年後見の申立自体困難ですね。こうした時には、お母様を相手方としてとりあえずそのまま申立しておいて、調停の場で妹さんに成年後見の申立をするよう促してもらったらどうでしょうか。

Q73:遺言がありますが、偽造の疑いがあります。どのような手続きでその主張をしていったらよいですか。
A73:遺言が偽造された場合、遺言の実質的要件を欠き、その遺言は無効です。とりあえず、協議・調停で遺言の無効を主張して、合意が得られれば、それで遺言がないものとして遺産分割していきます。協議や調停が不調の時は、地方裁判所に遺言無効確認の訴えを提起し、無効の判決を得て、協議や調停をやりなおせばよいでしょう。

Q74:母の死後、母の遺産の管理を私のみがしてきて不公平感を持っています。これを特別の寄与とみて遺産分割に反映できないでしょうか。
A74:死後の寄与は寄与分の主張はできません。あなたは、相続財産管理にかかった経費は遺産の中から支弁するよう求めることができますが、それ以上の請求はできないのが原則です。

Q75:父の相続人が母と私たち兄妹の二人の時、妹のみに全財産を残すという遺言がありました。遺留分の計算はどうなりますか。妹の分も割るのですか。
A75:全財産の1/2が遺留分です。お母様はその1/2について、あなたはその1/4について遺留分の主張ができます。妹さんが受益者でも、あなたの取り分が多くなるのでなく、お父様の自由分が多くなるのです。

Q76:相続放棄するのに、家裁への申述は3ヶ月のぎりぎりまで考えてよいのですか。
A76:家裁が申述を受理するのは、相続放棄が意思に基づいているか審理した後です。相続放棄の申述書を提出してから、受理まで、タイムラグがあります。余裕を持って提出するのが得策と思います。

1. 相続法の仕組み

2. 法定相続
2-1.相続開始の要件 2-2.相続人の範囲 2-3.相続財産の範囲 2-4.相続分 2-5.分割の方法

3. 遺言相続
3-1.遺言の要件 3-2.遺言の効力 3-3.遺言執行 3-4.遺留分制度

4. 相続税
5. 相続これがわからない!Q&A

3-1 遺言の要件

Q41:遺言の有効要件を教えてください。
A41:遺言は要式行為で、法定の要件を満たさなければ無効です(形式的要件)。ほかに、遺言の内容を理解するに足る意思能力があったことが要件です(実質的要件)。

Q42:なぜ、遺言には厳格な要式が要求されるのですか。
A42:遺言が法定相続を修正するのは、遺言者の意思を尊重するからです。遺言者の意思を確認できるために、厳格な要式が必要とされ、また、遺言はいつでも撤回できるのです。

Q43:自筆証書遺言について教えてください。
A43:遺言者が、その全文、日付及び氏名を自著し、押印して作成します。封がしていることは要件ではありません。遺言の存在自体秘密にできますが、後で偽造が争われることもあります。自筆証書遺言を保管する者は、相続開始後遅滞なく家裁に検認の手続きをとる必要があります。

Q44:公正証書遺言について教えてください。
A44:証人2人が立ち会い、遺言者が遺言の趣旨を公証人に口授し、公証人がこれを筆記して遺言者及び証人に読み聞かせ、遺言者と証人が筆記が正確なことを確認し、各自署名押印し、公証人が以上の方式に従ったものである旨付記して署名し押印して作成します。偽造が争われることは少ないですが、遺言書の内容も秘密にできません。検認は必要ありません。

Q45:秘密証書遺言について教えてください。
A45:遺言者がその証書に署名押印し、封じ、同じ印章で封印し、公証人及び証人2人の前に封書を提出して事故の遺言書であること及び氏名住所を申述し、公証人がその証書を提出した日付及び遺言者の申述を封紙に記載した後、証人とともに署名押印して作成します。家裁の検認が必要です。

Q46:遺言があるかどうか調べられますか。
A46:遺言公正証書の場合、最寄りの公証役場で遺言検索システムを使い、公正証書遺言がないかを検索できます。

3-2 遺言の効力

Q47:遺言があるとき遺産分割は不要なのですか。
A47:遺言があるとき、法定相続は遺言の限度で修正され、遺言が優先されます。そこで、遺言で具体的な分け方が決まっている時には、遺産分割は不要です。

Q48:遺言により効力が生じる事項にどんなものがありますか。
A48:遺言指定できるものとしては、様々ありますが、@相続分の指定や遺産分割方法の指定など法定相続を修正する事項、A相続以外の財産配分方法として遺贈等B身分に関するものとして認知等C遺言執行者の指定などがあります。

Q49:「相続させる」という遺言の文言はどういう意味を持ちますか。
A49:「相続させる」という文言で不動産を一人の相続人に取得させる遺言を残すと、受益者は単独で登記の申請ができます。最高裁は、「相続させる」は遺産分割方法の指定であるが、何らの行為を要せずして、当該遺産は被相続人の死亡の時に直ちに相続により承継されるとしています。

Q50:自筆証書遺言で、被相続人名義の土地を「相続させる」趣旨の遺言があったとき、どのようにして、土地を取得できますか。
A50:公正証書遺言であるときと変わりなく、土地は被相続人の死亡の時点で、確定的にあなたに承継されます。これには特に何らの行為も要しません。あなたは単独で登記申請ができます。遺言執行者がいても、遺言執行者も登記申請できず、あなたのみが単独で登記申請できるのです。

Q51:共同相続人全員で遺言と異なる分割を合意することはできますか。
A51:相続人全員(遺贈があれば受贈者も含む)の同意があれば、遺言と異なる遺産分割をすることも可能です。

3-3 遺言執行

Q52:遺言執行者とはどういう人ですか。
A52:遺言執行者とは、相続財産の管理その他遺言の執行に必要な一切の行為をする権利義務を有する者です。

Q53:遺言執行者は必ずおかなければならないのですか。
A53:子の認知、推定相続人の廃除の請求は遺言執行者でないとできませんから、これらを遺言で定めるときには、遺言執行者が必要的です。その他の事項については、遺言執行者は絶対的ではありませんが、遺言の内容を不満に思っている共同相続人がいて、利害が対立するときには、遺言執行者がいた方が遺言の実現がスムーズにいきます。

Q54:遺言執行者がいるとき、共同相続人の一人が遺言に反して勝手に財産を処分した場合には、どうなりますか。
A54:遺言執行者がいるときには、相続人は遺言の執行を妨げる行為はできませんから(民法1013条)、かかる相続人の行為は絶対的に無効です。

Q55:遺言執行者がいるのですが、相続人全員で遺言と異なる分割をしたいと合意が得られています。遺言執行者がいる限り、このような合意をしても無意味ですか。
A55:このような場合には、遺言執行者が相続人の意思を尊重しても、民法1013条には違反しません。遺言執行者が追認してくれれば、かかる合意も意味があります。

3-4 遺留分制度

Q56:遺留分とは何ですか。
A56:遺言によっても奪えない、相続財産の一定割合のことです。一定の範囲の相続人には遺留分があって、これにより、残された家族の遺産への潜在的持ち分を確保し、家族の生活の保障をしているのです。

Q57:遺留分を主張できるのは誰で、どんな割合ですか。
A57:兄弟姉妹をのぞく法定相続人で、直系尊属のみが相続人の時には、財産の1/3、そのほかの者が相続人の時には、財産の1/2です。

Q58:遺留分の侵害はどう計算すればよいですか。
A58:たとえば、1000万円の財産がある人が、そのうち600万円を愛人に遺贈した場合で、法定相続人として、妻と子2人がいるとき、妻は1000万円×1/2×1/2=250万円の、子は1000万円×1/2×1/2×1/2=125万円のそれぞれ遺留分があります。愛人への遺贈で、実際には、妻は、400万円×1/2=200万円、子は400万円×1/2×1/2=100万円しか受け取れず、妻にとって、50万円の、子にとって25万円の遺留分侵害があることになります。

Q59:遺留分侵害の対象となる行為は何ですか。
A59:遺贈と相続開始前一年間にした贈与、遺留分権利者に侵害を与えることを知ってなした贈与、特別受益などです。

Q60:遺留分の侵害があったらどうすればよいですか。
A60:相続の開始および減殺すべき贈与、遺贈があったことを知ったときから、1年以内に、減殺されるべき処分行為により利益を受けた者に対し、遺留分減殺請求を行います。このときには、配達証明付き内容証明郵便によるべきです。

Q61:遺留分減殺の順序を教えてください。
A61:遺贈→死因贈与→後の贈与→先の贈与の順です。

1. 相続法の仕組み

2. 法定相続
2-1.相続開始の要件 2-2.相続人の範囲 2-3.相続財産の範囲 2-4.相続分 2-5.分割の方法

3. 遺言相続
3-1.遺言の要件 3-2.遺言の効力 3-3.遺言執行 3-4.遺留分制度

4. 相続税
5. 相続これがわからない!Q&A

2-1.相続開始の要件

Q1:相続はいつ開始しますか。
A1:被相続人の死亡の時です。

Q2:相続したくないときは、どうすればよいですか。
A2:相続開始を知ったときから3ヶ月以内に家庭裁判所に申述することで、相続放棄ができます。

Q3:3ヶ月以内に相続放棄するか決められないときはどうすればよいですか。
A3:家裁に熟慮期間の伸長を求めることができます。

Q4:3ヶ月過ぎてから、故人には相当な負債があることがわかりました。どうすればよいですか。
A4:相続放棄の熟慮期間を過ぎてしまっても家裁では申述を受け付けますし、金融機関も相続放棄の意思が確認できれば、請求しないという扱いをすることがあるので、とりあえず、申述しておきます。

Q5:先順位の相続人が相続放棄したとき、私の熟慮期間はいつから進行しますか。
A5:先順位の相続人が相続放棄したことを知ったときからです。



2-2 相続人の範囲

Q6:誰が相続人になるか教えてください。
A6:被相続人の配偶者は常に相続人になります。配偶者と同順位で、@子A直系尊属B兄弟姉妹の順で、相続人になります。嫡出でない子も相続人ですが、相続分は嫡出子の1/2です。片親違いの兄弟姉妹(半血の兄弟)も相続人ですが、全血の兄弟の1/2です。

Q7:代襲相続とは何ですか。
A7:被相続人の子が、被相続人の死亡以前に死亡していたときには、孫が子を代襲して相続します。兄弟姉妹が以前に死亡していたときも兄弟姉妹の子が兄弟姉妹を代襲します。

Q8:被相続人の子の子(孫)も被相続人の死亡以前に死亡していたときはどうなりますか。
A8:被相続人の子の子の子(ひ孫)が代襲します(再代襲相続)。兄弟姉妹には再代襲相続の適用はありませんので、注意が必要です。

Q9:相続人になれないことがあるのですか。
A9:相続人の意思に反して相続人になれないことがあります。@相続欠格は当然に相続人になれない場合が法定されています。相続人が被相続人を殺害した場合などです。A相続人の廃除は当然には相続権はなくならないのですが、被相続人が相続させたくないとき、生前に家裁に請求することで、遺言で排除の意思を示すことで、推定相続人の相続権を奪うことができます。

Q10:相続人がいないときには、相続財産はどうなるのですか。
A10:相続財産を法人とし、相続財産管理人をおきその旨を公告します。一定期間内に相続人があることが明らかにならなかったときには、相続財産管理人は相続債権者・受遺者に請求の申し出をすべき公告をします。なお相続人があることが明らかにならなかったときには、相続人捜索の公告をします。権利を主張する者がいないとき、特別縁故者へ財産分与を行います。その者もいないときには、相続財産は国庫に帰属します。

Q11:相続人を調べるにはどうしたらよいですか。
A11:故人の除籍謄本を取ることから始めます。そこから故人の出生までさかのぼって、除籍(改正原)戸籍謄本を取得していき、相続人の範囲を確認します。相続人の現住所は、相続人の戸籍の付票をとることで、判明します。

Q12:相続人の中に未成年者がいるときには、遺産分割協議はどのように行えばよいのですか。
A12:未成年者の法定代理人(親権者)が協議に参加します。親権者も相続人で利害が対立するときには、家裁に特別代理人の選任を求めます。

Q13:相続人の中に認知症の者がいるときはどうですか。
A13:認知症で事理弁識能力がない場合は、家裁に成年後見の申立をし、成年後見人に協議に参加してもらいます。

Q14:相続人の中に行方不明者がいるときにはどうですか。
A14:家裁に「不在者の財産管理人」を選任してもらって、その者が協議に参加します。



2-3 相続財産の範囲

Q15:何が相続の対象になりますか。
A15:相続は、被相続人の相続財産を包括承継(そのままの形で一切を承継)するもので、プラスの財産のみならず、マイナスの相続債務も相続します。プラスの財産としては、不動産、預貯金、株式、その他債権などがあります。

Q16:相続財産にならないものもありますか。
A16:祭祀財産は相続されません。また、一身専属の権利義務は承継されません。美空ひばりがステージで歌うという契約上の債務は、相続されません。

Q17:相続財産に何があるか調べる方法を教えてください。
A17:不動産なら、故人の固定資産評価証明書の交付を求めます。預貯金は金融機関の支店まで分かれば残高証明書を取得できます。疎遠だった相続人であり、預貯金の見当もつかなければ、調査会社に調査を依頼するのも一つの手です。株式等では配当通知などを手がかりにします。

Q18:生命保険は相続財産になりますか。
A18:生命保険は受取人が特定の者であるとき、相続人となっているとき、特定の者・相続人の固有の財産になり、相続財産にはなりません。受取人が被相続人であるときには、相続財産になります。

Q19:相続財産はほとんどないのに、一人の相続人だけ多額の生命保険を受け取ったとき、あまりに不公平ではありませんか。
A19:最高裁は、このような不公平を是正するために、生命保険を特別受益と同じにみて、持ち戻しをすべき場合もあるとしています。

Q20:生命保険は相続税申告の時にはどういう扱いになりますか。
A20:相続税の計算上は、生命保険はみなし相続財産として、課税価格計算の基礎になります。このとき、500万円×法定相続人の数の額が控除できます。

Q21:ほかの相続人が相続財産を隠して教えてくれないときどうすればよいですか。
A21:相続財産を隠したつもりでも、不動産なら他の相続人の実印がなければ登記ができませんし、預貯金も払い戻しはできません。この道理を説明し、根気よく開示を促しましょう。Q17で述べたように自分自身でも調査する努力はしましょう。

Q22:被相続人と同居の相続人が被相続人の預金を勝手に引き出しています。どのように対応できますか。
A22:引き出した預金が現金として残っている、あるいは、その分特別受益を得ているとして遺産分割のときに相続財産の範囲に含めるように求めます。相続人がこれに応じないときには、民事訴訟で解決するしかありません。被相続人生前の引き出しであれば、被相続人に対する横領として、不当利得返還請求、不法行為による損害賠償請求の対象になり、相続人はこの請求権を相続したとして行使可能ですし、被相続人死後の引き出しであれば、預金は分割債権として承継されているので、各相続人に対する横領となり、各相続人が自分自身の不当利得返還請求、不法行為による損害賠償請求が可能です。

Q23:遺産分割未了のとき、遺産から生じた賃料等の収入は誰のものになりますか。
A23:賃料を生む不動産は、相続開始により当然に共同相続人の共有になります。遺産分割までの間にこの共有物から生じた賃料債権は、遺産とは別個の財産であって、各共同相続人がその相続分に応じて、分割単独債権として取得します。賃料を相続分で割って得られた額を各人単独で請求できるのです。この後、一人の相続人がこの不動産を単独で相続したとしても、この結果は影響を受けません。なお、遺産分割後に生じた賃料は、遺産分割によりこの不動産を所得した者が単独で請求できます。

Q24:金銭債務は遺産分割の対象になるのですか。
A24:相続債務が金銭債務のように過分のもののときは、遺産分割を経ることなくその相続分に応じて当然に各相続人に承継されます。

Q25:葬儀費用は誰が負担するのですか
A25:相続財産に関する費用として、遺産の中から支弁します。同じく固定資産税等も遺産の中から支弁できます。

Q26:相続税の課税価格計算のために、差し引きされるものは何ですか。
A26:被相続人の確定した債務と葬儀費用は相続税の課税価格から債務として控除できます。



2-4 相続分

Q27:法定相続分について教えてください。
A27:配偶者と子が相続人のときには、各1/2が相続分で、配偶者と直系尊属が相続人のときには、配偶者2/3・直系尊属1/3が相続分です。そして、配偶者と兄弟姉妹が相続人のときには、配偶者3/4・兄弟姉妹1/4が相続分です。子、直系尊属、兄弟姉妹が数人ある時は、各人の相続分は平等です。ただし、非嫡出子は嫡出子の1/2で、半血の兄弟は全血の兄弟の1/2です。

Q28:指定相続分とは何ですか。
A28:被相続人が、遺言で法定相続の規定によらず、遺言により相続分を指定することで、相続人は遺言とおり当然に遺産を取得することになります。

Q29:特別受益とは何ですか。
A29:相続人の中に、遺贈を受け、または婚姻・養子縁組のため、あるいは生計の資本として贈与を受けた者があるときは、被相続人の相続開始時に有した財産にその者の受け取った価格を加えて相続財産とし、法定相続分により計算した相続分の中から遺贈等の価格を控除した額をその者の取得する額とする制度です。この計算の仕方を、特別受益による持ち戻しといいます。

Q30:特別受益で計算される贈与された財産の評価は、いつの時点現在のものになりますか。
A30:その財産の相続開始時点の時価を基礎とします。

Q31:相続人が妻Wと子ABのとき、相続財産が1000万円で、Aが400万円の生前贈与を受けていた場合、各人の相続分はどう計算されますか。
A31:相続開始時の財産に生前贈与の価格を加えた1400万円を法定相続分で分けます。Aの相続分は、1400万円×1/2×1/2=350万円という計算結果になりますが、この計算結果が生前贈与額を超過していたときは、Aは50万円を自身の財産から拠出する必要はありません。Aに相続により所得する財産はなく、1400万円−400万円=1000万円をWBで分けることになります。

Q32:持ち戻しが免除されることはありますか。
A32:被相続人が、遺言であるいは生前に持ち戻し義務を免除できます。特別受益が遺贈であるときには、持ち戻しの免除も遺言でなされる必要がありますが、生前贈与であるときは、持ち戻し免除の意思表示は特別の方式を要しません。

Q33:代襲相続のとき、被代襲者の特別受益を代襲相続人が持ち戻さなくてはならないのですか。
A33:実質的な公平の観点から考えます。代襲相続人が被代襲者の特別受益により経済的利益を受けているときには、持ち戻しを認めるべきでしょう。

Q34:寄与分とは何ですか。
A34:共同相続人の中に、労務の提供または財産状の給付、被相続人の療養看護その他の方法で被相続人の財産の維持増加に特別の寄与をした者がある場合には、その寄与分を控除したものを相続財産とみなし、相続分の計算を行う制度です。寄与者の具体的取り分は、その計算の結果プラス寄与分の額です。

Q35:代襲相続のとき、被代襲者の特別の寄与を代襲者が主張できますか。
A35:寄与分が相続人間の衡平をはかる制度である点で、主張できると解すべきです。



2-5 分割の方法

Q36:遺産分割はどのような手続きで行われますか。
A36:まずは、相続人同士の協議で行われます。話し合いがまとまらなければ、家庭裁判所に調停を起こすこともできます。調停が不成立なら、当然に審判に移行します。

Q37:遺産分割の手法を教えてください。
A37:まずは、現物分割が基本です。土地はAに、預貯金はBに、という分け方です。各財産の価格が割りきれないときには、遺産のすべてを換価してお金を分けるという手法もあります(換価分割)。遺産を一人の相続人が取得して、代償金を他の相続人に支払う手法もあります(代償分割)。遺産のすべてを共有にする手法もあります(共有分割)。

Q38:遺産分割に期間の制限はありますか。
A38:相続税の申告期限が相続開始を知ったときから10ヶ月以内なので、遺産分割協議もこの期間中になされる必要があると誤解されているようです。遺産分割に期間の制限はなく、いつでも分割ができます。ただ、申告期限までに遺産分割ができていないときには、相続税の各種控除が受けられないことがあります。

Q39:遺産分割調停は、どのように行われますか。
A39:裁判官である家事審判官と民間人である調停委員2人が調停委員会を構成し、当事者双方から順次話を聞き、話し合いを促します。調停は裁判所で行うので、勝った負けたがあると思っている人もいますが、基本的に話し合いなので、柔軟な対応が必要です。

Q40:遺産分割の話し合いがついた時、どのような書類を交わすべきでしょうか。
A40:遺産分割調停で合意に達したときには、調停調書が作成され、これをもとに不動産登記や預貯金の解約ができます。遺産分割協議がまとまったときには、遺産分割協議書を作成し、各自一通ずつ所持します。





1 債務整理‐個人の破産・任意整理・民事再生
多重債務になり、約束通りの返済が困難になった方の経済的更生を図ります。

2 民事紛争
売買・金銭消費貸借・不動産賃貸・損害賠償請求などにまつわる紛争に関し、交渉・訴訟・執行などの手続きにより、解決を図ります。

3 家事事件
遺言の作成・執行、遺産分割、離婚、離縁、成年後見など家事事件一般に関し、交渉・調停・審判などの手続きにより解決を図ります。

4 労働事件
労働事件に関し、交渉・訴訟・仮処分などの手続きにより解決を図ります。

5 各種契約書の作成
売買契約書・請負契約書・賃貸借契約書等の各種取引契約書の作成。

6 その他一般民事事件




弁護士の小堀球美子です。
平成10年、弁護士登録をし(埼玉弁護士会所属)、平成12年4月、現在の事務所を開業しました(これに伴い第一東京弁護士会に登録替え)。一度引っ越ししましたが、これまで7年間、同じ豊島区南大塚でお仕事をしております。
相続事件、債務整理(破産・任意整理など)を中心に、一般民事事件を幅広く取り扱っております。
敷居が高いと言われる法律事務所ですが、私は、市民の皆さんが気軽に相談でき、相談後ほっと少し温かい気持ちになれる法律事務所を目指しています。お気軽に相談にいらしてください。

プロフィール
生年月日:昭和43年10月16日
出身地 :東京都北区
経歴  :
昭和62年豊島岡女子学園高等学校卒業
平成3年日本大学法学部卒業
平成7年司法試験合格
平成10年司法研修所卒業・弁護士登録(埼玉弁護士会)
平成12年4月南大塚にて開業(第一東京弁護士会に登録替え)


債務相談(個人再生関係)

問) 個人再生にはどのような種類がありますか。
答) 小規模個人再生と給与所得者個人再生があります。前者は、再生計画に債権者の1/2が不同意とすると認可されません。後者は、このような債権者の決議は不要なのですが、可処分所得に基づく最低弁済額の要件が加重されています。また、後者は文字通り給与生活者が典型的な利用者となります。

問) 個人再生の手順を教えてください。
答) 東京地裁の運用では、全ての事件に民事再生委員が選任されます。個人再生申立後、債権届けなど諸手続が進行するのに平行して、民事再生委員に毎月決まった金額を積み立てていきます。この積立が滞りなく行われると、基本的に、民事再生委員も再生計画に対する意見として認可の意見を書くので、再生計画が認可されやすい傾向にあります。

問) 個人再生の申立をすると、どのくらいまで債務が減額されるのですか。
答) 小規模個人再生の場合は、最低100万円にまで減額されます。給与所得者個人再生の場合は、法令の定める計算方法で算出された可処分所得の2年分以上まで減額が可能です。親元に住み住居費がかからない人や、扶養家族のいない単身者などは可処分所得が高額になるのであまり減額されない傾向があります。

問) 私は、保険外交員ですが、個人再生で資格に影響が出ますか。
答) 破産と違って資格制限はありません。

問) 私は、住宅ローンがあり、住宅は手放したくないのですが、個人再生では住宅は確保できますか。
答) 個人再生を利用するのに、住宅資金特別条項を使えば、住宅は確保できます。

債務相談(任意整理関係)

問) 任意整理とはどういうものですか。
答) 業者開示資料を基に、利息制限法に従って、名目上の利息から支払義務のない利息を削って計算し直し、弁護士があなたの代理人となって、業者と和解契約を結ぶものです。その後は、この和解契約に従って返済していきます。

問) 利息制限法の利息とはどういうものですか。
答) 利息制限法では、債務元本の額により15%から20%の利息を定めていて、これを超える利息の約束は無効とされています。

問) 「グレーゾーン」とは何ですか。
答) 利息制限法で制限利息が定められ、それを超える利息の約束は無効であるのに、出資法では刑事罰の対象となるのは29.2%を超える利息の約束あるいは利息の徴収と定められています。従って、15〜20%を超え、29.2%以下の部分は民事上無効なのに刑事上は罪に問われないという法の隙間が生じていて、これを一般に「グレーゾーン」と呼んでいます。

問) 任意整理をすると、何年間くらい返していくことになりますか。
答) 3年を目途にしています。場合によっては5年にわたることもあります。

問) 任意整理をするとローンで物が買えなくなるのですか。
答) 破産と同様、やはり金融機関の信用情報リスト(通称ブラックリスト)に載ります。搭載期間は、破産の場合より短いと言われています。弁護士に依頼しなくても、滞納が通常3ヶ月になればブラックリストに載ると言われています。

問) 任意整理をして「過払金」が返ってきたという話を聞いたことがありますが、それはどのようなものですか。
答) 利息制限法所定の制限を超えて支払を続けた場合、制限超過部分を元本に充当しその結果元本が完済になったとき、その後に支払われた利息は業者の不当利得となります。この結果、業者に対し、払いすぎた部分を返還せよと求めることができます。業者との取引が長ければ長いほど、払いすぎている可能性があります。

債務相談(破産関係)

問) 自己破産とはどういうものですか。
答) 自分の収入より負債の方が大きく、支払が不能になった人が自分から破産手続きの開始を裁判所に求めることです。債権者(お金を貸した人)から破産の申立をすることもできます。 

問) 免責とはどういうものですか。
答) 破産手続きは、破産者の財産を換価して配当していく手続きが主となり、法律的に債務が強制執行されない状態になるためには、もうワンステップ、免責許可決定をもらわないといけません。自然人の場合、破産申立の目的は免責決定を得ることです。

問) 破産すると海外旅行へ行けないのですか。
答) 破産者である間は、裁判所の許可なく住まいを変えてはいけないことになっています。ただ、免責確定と同時に復権しますので、免責決定後は、海外旅行へも行けます。

問) 破産すると郵便物が届かなくなると聞きました。本当ですか。
答) 破産管財人がつくと、手続きの間、あなた宛の郵便物は管財人の手元に届きます。管財人は、財産調査のためにこれを開封することができますが、必要のないものはすぐにあなたに返されますし、手続きが終われば、全て返されます。管財人がつかない事件の場合は、郵便物があなたに届かなくなるということはありません。

問) 破産をするとローンで物が買えなくなるのですか。
答) 金融機関の信用情報リスト(通称ブラックリスト)には載るようです。そうすると、クレジットカードを作ったりできなくなりますから、その意味ではローンで買い物はできません。しかし、これも無期限ではなく、何年かすると経済的信用力も回復し、クレジットカード等も作ることができるようです。金融機関の個別の判断によります。

問) 破産すると銀行で通帳が作れないのですか。
答) 銀行口座は開設できますから、そのようなことはありません。

問) 破産すると会社にそのことが分かってしまいますか。
答) 裁判所や破産管財人から会社に連絡が行くことはありません。ただし、会社からも借入をしている場合は、会社も一債権者ですから、通知がいくことになります。また、たとえ破産したことが分かってしまっても、労働者の経済状態を理由にする解雇は不当解雇です。

問) 私は公務員ですが、破産できるのですか。
答) 特に特別法上規定がない限り、職業上の資格制限はありません。破産したことで、公務員が解雇されることは、法的にはありません。

問) 私は警備員ですが、破産できるのですか。
答) 警備業法7条で資格制限があります。破産開始決定から免責確定までの間資格が失われますから、その意味で警備員は破産できないことになります。

問) 私は事業を行っていますが、破産できますか。
答) 事業が会社組織で会社も負債を抱えているような場合は会社も破産しなくてはならず、そうすると事業の継続は困難です。他方、事業が個人経営の商店のような場合、事業は生活の糧ですから、その継続は問題とされないこともあります。

問) 私が破産することで、家族に影響しますか。
答) 一個人が破産したことで、他人に法律上の影響が出ることはありません。ただ、家族で、あなたの債務の保証人になった人は、その債務を請求されることになります。

問) 私の自宅は不便なところにあるので、自動車は手放したくないのですが、破産すると自動車は持てませんか。
答) 破産手続きは、財産を換価して配当することを目的としますから、基本的に自動車も換価の対象となります。ただ、東京地裁の運用では、評価額が20万円に満たない自動車については、処分の対象としていません。

問) サラ金への借金の他に、携帯電話の滞納もあるのですが、破産するとこれはどうなりますか。
答) 電話料金も破産債権の一つとして裁判所に届けます。免責されれば、これも支払を強制されません。

離婚相談(離婚後の生活)

問) 離婚後、子供を養育していくことになりました。会社の家族手当はもらえるでしょうか。
答) 家族手当がもらえるかどうかは、その企業が就業規則や労働協約で家族制度を設けているかどうかによります。家族手当の受給は個々の労働契約に基づくのです。

問) 私は女性ですが、子供を連れて離婚しました。会社の家族手当の規定は、「妻子を有する者」に支給されると規定されています。私は家族手当を受給できないのでしょうか。
答) 男性のみに家族手当を支給することは、労働者が女子であることを理由に賃金について男子と差別的取扱いをしてはならないとする労働基準法4条に違反し無効です。その旨を定めた就業規則、労働協約はその部分で効力を有しないので、あなたは無効にならなかった部分で家族手当の支給を求めていけるというのが判例の趣旨です(仙台高判平成4・1・10)。

離婚相談(離婚と氏)

問) 親権者を父として離婚しましたが、母である私が育てています。私は、離婚により婚姻前の氏に復氏しましたが、子の氏も私と同じく変更できますか。
答) 子の氏の変更を家庭裁判所に申し立てられるのは、子自身です。そして、子が15最未満であるときは、その法定代理人である(親権者)父が子に代わってその申立を行います。ですから、父が承諾してくれれば氏の変更は可能でしょうが、そうでなければ、子が15歳になるまで待つしかありません。

問) 離婚後も元夫の氏を名乗っていましたが、再婚することになり再婚相手の氏を称することになりました。子供の氏も同じく変更できないでしょうか。
答) 新しい夫と子供とが養子縁組すれば、子は新しい夫の氏を称します。

離婚相談(離婚給付)

問) 財産分与として精算の対象となる財産の範囲を教えてください。
答) 夫婦の婚姻中の財産としては、(1)特有財産(婚姻前から各人が所有していたもの、婚姻中に一方が相続したり、贈与を受けたもの及び各自の装身具等)、(2)名実ともに共有財産(夫婦が合意で共有とし共有名義で取得した財産、共同生活上の家財や家具)、(3)実質的共有財産(名義は夫婦の一方に属するが、実質的には夫婦の共有と解すべき財産)とが考えられます。財産分与の対象となるのは、(2)と(3)です。

問) 財産分与の請求をするに際して、別居期間中の婚姻費用(生活費等)も含ませることができますか。
答) 判例は、財産分与の額及び方法を定めるについて、当事者双方の一切の事情を考慮すべきものとし、婚姻継続中における過去の婚姻費用の分担の態様はその事情の一つにほかならないから、裁判所は、当事者の一方が過当に負担した婚姻費用の精算のための給付をも含めて財産分与の額及び方法を定めることができると解しています(最判昭和53・11・14)。

問) 夫の両親と同居し、両親が経営する事業に夫とともに協力して生計を立てていました。財産分与は受けられないでしょうか。
答) 夫やあなたに給料として正当な報酬が支払われていて、それを元手に購入したものがある、預貯金があるなどの場合には、それらが財産分与の対象となります。給料が支払われていなかったような場合は、家族の全体財産に対する夫婦の共同財産分を評価し、これを精算の対象とします。

問) 夫が将来もらうであろう退職金は財産分与の対象にならないですか。
答) 将来の退職金については、退職時期や死亡といった不確定要素にかかるので、精算の対象とするのは困難です。すでに受給したり支給の決定したものは財産分与の対象となります。

問) 不貞行為を働いた妻と離婚するにも、財産分与はしなくてはならにのですか。
答) 財産分与は夫婦財産の精算的要素を有しますから、この部分については不貞を働いた妻も財産分与請求権を行使できます。財産分与の扶養的要素については、判例はおおむね財産分与を請求できないと解しています。

問) 婚姻中に取得した住宅にはまだローンが残っています。財産分与の範囲はどうなりますか。
答) 当該住宅の時価から、残っている債務額を控除した残額を分与の対象とするのが通常です。

問) 私は専業主婦でしたが、離婚するに当たり、財産分与を請求できるのでしょうか。
答) 妻の家事労働にも夫の労働の評価と同等の評価を与え、夫婦共同生活上で取得した財産については財産分与の対象とみるべきでしょう。ただし、妻の家事労働の評価だけでは、通常財産形成に対する寄与分は20%ないし30%といわれています。

問) 夫の求めに応じて、協議離婚することになりましたが、夫には暴力、不貞等の不法行為はありませんでした。慰謝料はもらえますか。
答) 離婚することそれ自体が直ちに不法行為になると考えるには無理があり、特段不法行為がなかったのであれば、慰謝料請求は難しいでしょう。一方、離婚の原因となった個々の行為と離婚による損害発生とが相当因果関係にあれば、慰謝料請求は可能でしょう。

問) 離婚の裁判で財産分与を命ずる判決をもらいました。後から別に慰謝料請求することは可能ですか。
答) 可能です。財産分与を請求するに当たりその相手方が離婚につき有責の者であることは要しないので、財産分与の請求権は、相手方の有責な行為によって離婚を余儀なくされた精神的苦痛を被ったことに対する慰謝料請求権とは、性質を同じくするものとは言えないからです。すでに財産分与がなされていても、不法行為を理由として別途慰謝料請求することは可能とするのが判例です。

離婚相談(養育費)

問) 親権者でない父親には養育費支払いの義務はないのでしょうか。
答) 親権者でない親にも養育費の支払い義務はあります。養育費は親子関係の存在そのものに基づく扶養義務であると解されているからです。

問) 未成年の子供から一方の親に扶養料を請求する場合、その方法を教えてください。
答) 未成年の子から扶養審判の申立をなすには、未成年者は無能力者であるため、法定代理人を介して請求することになります。このとき、父母が婚姻中であった場合、請求を受ける親も法定代理人ですから、利益相反行為にあたり、特別代理人の選任が必要になります。父母が別居状態にある場合及び離婚後は、同居している父母の一方または親権者の単独代理によってなされます。

問) 子を監護する親から養育費の請求をする方法を教えてください。
答) 父母が婚姻関係にある場合は、婚姻費用の分担の協議または申立をすれば良いでしょう。父母が婚姻関係にない場合は、子の監護に要する費用として協議または調停ないし審判で定めることになります。

問) 家事調停で決まった養育費の支払いを相手方がしてくれません。どうすればよいですか。
答) 調停調書に明記されていれば、それだけで民事執行が可能です。しかし、養育費は少額の分割払いを内容とするものが多く、強制執行しても費用の方が多額になることも考えられます。このとき、家庭裁判所に履行勧告を申し出ることができます。これは、遅滞が生じた時点で、権利者はいつでも、書面、口頭、電話のいずれの方法でもできます。費用はかかりません。但し、強制力はないので、家庭裁判所のねばり強い勧告に期待するしかありません。

問) 養育費の取り決めをしないまま離婚した場合、あとから養育費を請求していくことはできますか。
答) 養育費は子供の生活費ですから、親子関係そのものに根拠をおくので、離婚後も養育費の分担を請求できます。このとき、協議によるなら、公正証書にして後日の紛争に備えるのが良いでしょう。協議が整わないときには、相手方の住所地の家庭裁判所に養育費支払いの申立てをすることができます。

問) 離婚の際取り決めた養育費の増額請求、減額請求はできますか。
答) 離婚時に予測のできなかった個人的、社会的事情の変更があればできます。個人的事情とは、父母の失業、病気等による長期入院などです。社会的事情とは、物価の急激な変動などです。増額請求、減額請求いずれにしても、協議が整わなければ家庭裁判所に調停ないし審判の申立をします。

問) 夫が養育費を払ってくれないので、自分で何とか工面して子供を育てています。夫に過去の養育費も請求できますか。
答) 別居時、離婚時に養育費の取り決めがあった場合、過去の養育費も夫の分担分を請求できます。養育費の取り決めをしなかった場合は、扶養権利者の要扶養状態、扶養義務者の扶養可能状態(経済力)があれば、そのときから扶養義務が発生するというのが最近の審判例です。夫が相続等の事情で経済力を得たなどの事情がある場合は、家庭裁判所ではその事情も考慮して、具体的な分担額を決めてくれます。

問) 婚外子を産みましたが、父親である男性から養育費を払ってほしいと思っています。可能ですか。
答) 可能です。まず、事実上その男性が父親であることが分かっていても、法律上の父親になるためには、認知してもらうことが必要です。そして、認知が認められれば、その男性は子が産まれたときから遡って父親としての扶養義務を負うことになりますから、養育費を払ってもらえます。養育費の協議が整わなければ、家庭裁判所で調停あるいは審判で決めてもらえます。

問) 離婚後、元夫に子供の養育費を払ってもらっていましたが、再婚することになりました。子供と夫は養子縁組をすることになっています。元夫の養育費支払い義務は終了するのですか。
答) 当然に終了するわけではありません。養子縁組により子は養親の嫡出子としての身分を獲得するので、養親も養子の扶養義務を負いますが、これによって、元夫の扶養義務が当然になくなることはありません。同様のケースで、実父からの養育費減額請求について事情の変更を理由に請求を認めた審判例があります。

離婚相談(子の親権・監護権 面接交渉)

問) 親権の内容の分類を教えてください。
答) 身上監督権と財産管理権とに分けられます。前者には、子の監護・教育の権利・義務及び居所指定権、懲戒権、職業許可権などがあり、後者には、財産管理のほかに法律行為の代表権などがあります。

問) 子の財産を処分するに当たって、親権者はどう関与できるのですか。
答) 親権者が子を代表して財産を処分することができます。このとき、父母が婚姻しているのなら、父母は共同して子を代表します(民法第818条3項)。また、民法は、代理人たる親権者が同意を与えて本人に法律行為を行わせることも認めています(第4条)。父母が離婚するなどして親権者が父母のどちらかである場合は、親権者である父母のいずれかが単独で代表できます。

問) いまだ婚姻中ですが、夫が長期間にわたってほかの女性と同棲しています。私一人で親権を行使できるでしょうか。
答) このようなケースで、子と同居している側の親による親権の単独行使を認めた判例があります。「親権は父母の婚姻中は父母共同してこれを行うのが原則であるが、父母が共同して親権を行使すべき場合にも『父母の一方が親権を行うことができないときは他の一方がこれを行う』(民法818条3項但書)ことと定められており、右にいわゆる『親権を行うことができない』ときには父母の一方の行方不明、長期旅行、重病などの場合のみならず、父母の婚姻関係が事実上破綻し、父母の一方が他の男又は女と同棲し、子との別居が長期に及んでいる場合も含まれるものと解すべき」としています(東京地判昭和37・7・17)。

問) 離婚するに当たって、親権者を私と定めましたが、再婚することになりましたので、親権者の変更をしたいと思います。可能でしょうか。
答) 親権者変更の基準については、「子の利益のため必要があると認めるとき」と規定されています(民法819条6項)。「子の利益」の判断は、家庭裁判所の裁量でなされますが、具体的には、親側の事情として養育環境(家庭環境等)、子に対する愛情等、親の健全性が、子側の事情として子の年齢・心身の状況、子の親に対する感情等、子の意思を総合考慮して、もっぱら子の福祉のために決められます。たんに、再婚するからと言う親側の一方的な都合では、親権の変更は難しいでしょう。

問) 離婚して、親権を獲得しましたが、長期に海外出張に出なければならなくなりました。親権を辞任することはできますか。
答) 親権を行う父母に「やむを得ない事由があるときは」家庭裁判所の許可を得て、親権を辞任できます(民法837条1項)。離婚して単独親権であったというのですから、辞任により、後見が開始します。ただ、子の福祉を考えるのであれば、親の一方に親権を変更する手続をとる方が良い場合もあるでしょう。

問) 夫とは別居して離婚交渉の最中ですが、子供の取り合いになっています。どうすれば良いでしょうか。
答) 別居していても、離婚に至っていない場合には、親権は共同行使されている状態にあります。このような場合、家庭裁判所に離婚成立、親権者決定までの間の子の監護者を決めてもらう調停または審判の申立ができます。この調停または審判で、あなたが監護者と決まったら、それに基づいて、子の引き渡しを請求できます。

問) 子供を相手方のもとに置いたまま離婚しましたが、面接について何も決めませんでした。子供に会うことはできますか。
答) 相手方が任意に子供との面接を認めてくれればそれに越したことはありませんが、そうでない場合は、家庭裁判所に面接を求める調停申立をするのが良いと思います。調停が成立しない場合は、審判手続に移行し、審判によって面接方法を定めてもらうことになります。

離婚相談(離婚成立までの財産関係・経済的負担)

問) 私は専業主婦ですが、夫が婚姻中に夫の収入で取得した夫単独名義の不動産について、共有物であると主張できるでしょうか
答) 質問と同様の事案で、専業主婦である妻から、2分の1の共有持分の確認を求めたのに対して、専業主婦の場合は、その財産取得に内助の功があったとしても、共有財産にならないとして、訴えを退けた判例があります(大阪高判昭和48・4・10)。この事例は、離婚に伴う財産分与として請求されたものではなく、直接共有持分の確認を求めたものであることに注意してください。

問) 夫が妻に渡した生活費の中から、妻がその余りを預金した場合、その預金は共有物と言えるでしょうか。
答) 判例は、こうした生活費は夫婦共同生活の基金としての性質を有するものであるから、夫または妻の特有財産となるものではなく、夫婦の共有財産になるとしています。

離婚相談(離婚原因)

問) 夫が、生活費を与えすぎたとして、その返還請求訴訟を提起してきました。離婚原因にならないでしょうか。
答) 夫婦間では、相手方の立場や名誉を考えて、より穏当な方法で、問題の解決を図ることが要求されます。それなのに、あえて法的手段に出ることは、夫婦関係がすでに破綻しているといえ、「婚姻を継続しがたい重大な事由」になり得ます。

問) 夫が、外で酔って暴れて傷害事件を起こしました。離婚原因にならないでしょうか。
答) 夫の行為により、妻の名誉が傷つけられたり、夫が勾留されたり、服役するなどして、生活費にも困る事態が生じた場合など、夫の配偶者への配慮を欠いた点で破綻原因となります。「婚姻を継続しがたい重大な事由」になり得ます。

問) 妻は家事を全くしません。離婚原因にならないでしょうか。
答) それだけでは、離婚原因になるかどうか微妙ですが、さらに賭け事にこったり、不必要な贅沢品を購入していたり等の事情が重なれば、「婚姻を継続し難い重大な事由」になり得るでしょう。

問) 夫の母親と同居していますが、不仲です。離婚原因にならないでしょうか。
答) 夫婦関係の破綻は、嫁姑の対立相克にあるとし、「婚姻を継続し難い重大な事由」になるとした判例があります。親族との不和解消のために夫が必要な努力を怠ったとか、かえって姑等に荷担してあなたにつらく当たったという事情があれば、離婚原因にあたると言って良いでしょう。

問) 夫の性生活の異常は、離婚原因にならないでしょうか。
答) 夫婦間の正常な夫婦生活を妨げる諸事情(性交不能、異常性欲、性病など)も、婚姻破綻を招く重要な事実となり得ます。相手が、強いて性交を迫る、暴力を用いる等の事情があれば、「婚姻を継続し難い重大な事由」が認められやすくなるでしょう。

問) 夫が、ほかの女性を強姦しました。離婚原因にならにでしょうか。
答) 最高裁は、「民法770条1項1号所定の『配偶者に不貞の行為があったとき』とは、配偶者のある者が、自由な意思に基づいて、配偶者以外の者と性的関係を結ぶことをいうのであって、この場合、相手方の自由な意思にもとづくものであるか否かは問わないものと解するのが相当である。」として、離婚原因になると解しています(昭和48・11・15判決)。

問) 夫はほかに交際している女性がいるのですが、まだ肉体関係にはないようです。離婚原因にならないでしょうか。
答) 判例は、「配偶者に不貞の行為があったとき」とは、姦通があった場合に限るという狭義説を採っているものと解せられます。従って、その女性と肉体関係があることを立証できなければ、離婚原因があるとは認定されがたいでしょう。

問) 夫が、家を出てから、20年が経ち、生死が不明です。どうしたら離婚できますか
答) 「配偶者の生死が3年以上明らかでないとき」(民法770条1項3号)は、離婚原因になります。3年という期間の始期は最後の消息があった時をいいます。同条項で離婚の裁判を起こすこともできますし、失踪宣告(民法30条)を受けて、死亡による婚姻解消の方法もあります。

問) 夫は、自分で経営している会社に泊まり込んで、帰宅しません。生活費はもらっていますが、離婚原因にならないでしょうか。
答) 「悪意の遺棄」にあたり、離婚原因になる可能性があります。悪意とは、社会的・倫理的に非難されるような心理状態をいい、遺棄とは、正当な理由もないのに、同居を拒否したり、協力扶助義務を果たさないことをいいます。生活費を渡しても、帰宅しない期間が長くなったりすれば、同居拒否にあたると言えるのです。

問) 妻が、不治の精神病と診断されています。離婚できるでしょうか。
答) 離婚原因となるためには、(1)強度の(2)精神病にかかり(3)回復の見込みがないことが必要です。その決め手は、正常な婚姻生活の継続を期待できない程度の重い精神的障害があることです。そして、それがあったとしても、民法770条2項で裁判所は一切の事情を考慮して婚姻の継続を相当と認めるときには離婚の請求を棄却することができると定めていますので、諸般の事情を考慮し、病者の今後の療養、生活等について具体的方途の見込みのついた場合でないと離婚は許されないとされています。

離婚相談(離婚の方式)

問) 夫は成年被後見人(禁治産者)ですが、協議離婚できますか。
答) 成年被後見人(禁治産者)は単独では法律行為ができないのが原則ですが(民法第9条)、離婚するには、離婚とはどういうものであるかを理解する能力があれば、成年後見人(後見人)の同意なくして行えます。

問) 夫の暴力がひどく、「今度暴力を振るったら離婚する。」との合意をしています。夫が暴力を振るったらすぐに離婚できますか。
答) 条件を設けて離婚の合意をしても、その条件が現実のものとなったときに、再度離婚することにつき協議し合意できない限り、協議離婚は成立しません。結婚や離婚の身分法上の意思表示には条件を付けることができないのです。

問) 夫婦けんかをして、夫から「今度こんなことがあったら離婚する。」からといって、離婚届に署名するように言われました。軽い気持ちで署名したのですが、実際に夫がこれを届けてしまいました。離婚は有効でしょうか。
答) 協議離婚成立のためには、離婚意思と適式の届出が必要で、前者は届出のときに存在することが必要です。従って、届出をすることを前提にしないで署名された離婚届は、仮に提出されても無効です。ただ、実際に届出が為されると、離婚意思があったと推定されますから、その有効性を争う者に離婚意思の不存在を立証する責任があります。

問) 便宜上離婚することにして、離婚届を出しました。あとから、この離婚は無効であると言うことはできますか。
答) 方便のための離婚について、判例は、あるいは有効とし、あるいは無効としています。比較的最近の判例では、生活保護を受けていた夫の妻が、働きに出るため、引き続き生活保護を受けるために協議離婚したが、夫婦の生活関係に変化はなかったという事案で、「離婚届が法律上の婚姻関係を解消する意思の合致に基づいてされたものであって、離婚を無効とすることはできない」としました(最判昭和57・3・26)。先例では、少なくとも離婚の効力を争う側の反証を許すとしており、届出意思即離婚意思とされているのではないと言えます。

問) 協議離婚届の不受理届けはどこに出せばいいのですか。
答) 申出人の本籍地市区町村長宛です。非本籍地に届け出ても、当該市区町村長はこれを受付け、その後これを本籍地市区町村長に送付することになっています。

問) 相手が精神病のとき、調停離婚できますか。
答) 調停をするためには、意思能力が備わっていることが必要です。相手方が精神病でも、意思能力があれば、離婚するためにはまず調停を申し立てるべきです。このとき、意思能力のあることを示す、診断書を申立書に添付するとスムーズにいきます。申立後、調停するのに際して、意思能力を欠いた場合、調停は終了します。

問) 条件さえ相手方との合意が整えば、離婚しても良いと考えています。どのような調停を申し立てれば良いでしょう。
答) あなたの離婚意思が現段階で固まっていたとしても、未成年の子がいるときなど、冷却期間をおけば、離婚の意思を翻意することも予想されます。そこで、家庭裁判所では、「離婚事件」として立件せず、「夫婦関係調整事件」として立件している場合が多いのが現状です。まずは、夫婦関係調整調停を申し立てることが必要です。

問) 離婚の調停を申し立てるのに、離婚原因は必要ですか。
答) 夫婦関係調整調停は、両当事者の自主的解決が図られることを趣旨として行われますので、離婚原因は不要です。

問) 愛人を作って、家庭を顧みない相手方から、離婚調停はできるのでしょうか。
答) 離婚調停の申立ては、法定の離婚原因の有無に関係なく申し立てられるため、申立自体を却下することはありません。この調停で、あなたが離婚に明確に合意すれば、調停の成立が認められます。

問) 離婚調停が成立しましたが、子供の将来を考えて、協議離婚の届け出をすることは可能ですか。
答) 可能です。調停離婚となると、戸籍にもその旨が載りますので、将来について不安があるのであれば、調停条項に「申立人と相手方とは協議上の離婚をすることとし、遅滞なくその届出をすること」と記載してもらうと良いです。

問) 離婚のみの合意をし、調停を成立させた場合、財産分与、慰謝料等をあとから請求できますか。
答) 調停条項に「本件紛争を解決したものとする」との条項を盛り込むと、財産分与等を請求することはできないと解せられます。そうでなければ、別個に請求できます。このとき、財産分与の請求期間は離婚のときから2年以内、慰謝料については離婚のときから3年以内です。

問) 調停で、子供の養育費について合意ができました。しかし、相手が支払ってくれません。どのようにすれば良いですか。
答) 調停が成立すると履行勧告の制度が利用できます。履行勧告の制度は、家庭裁判所が権利者の申立により、義務者と折衝し、履行するように勧告する制度です。安易な制度で利用しやすい反面、強制力はありませんから、それでも相手が支払ってくれない場合は、強制執行の手続きをとるほかないでしょう。

問) 調停を不成立としないで、取り下げた場合、離婚の裁判はできないのですか。
答) 相手方と十分に話し合い、合意が得られなかったため、不成立とせず調停の取り下げをした場合は、十分に話し合っているので、地方裁判所へ離婚の訴えを提起できます。このとき、調停の取下げ証明書を添付することが必要です。逆に、たとえ調停で不成立となっても、年月が経って、事情に変化が生じた場合は、再度の調停が必要です。

問) 離婚訴訟で、相手が欠席した場合、どうなりますか。
答) 通常の民事訴訟では、相手方が欠席すると、事実を争わないものとして扱い、原告の主張を自白したものとして、これを事実とみなし、原告の請求のとおりの判決が出ます。しかし、離婚等の人事訴訟では、このような欠席判決はもらえません。あなたの方で、離婚原因があることを立証しなければなりません。具体的には、あなた(原告)本人尋問を経たうえで、判決が行われます。

問) 私たち夫婦はすでに別居していますが、離婚訴訟を提起する場合、どこの裁判所に提起したら良いですか。
答) まず、離婚訴訟は、すべて地方裁判所の管轄に属します。次に、別居しているのであれば、最後の共通の住所地に夫婦の一方が住所を有していれば、その住所を管轄する地方裁判所に訴えを提起しなければなりません。すでに夫婦双方が最後の共通の住所地に住所を有しない場合は、夫または妻が居住する地の地方裁判所に訴えを提起します。

離婚相談(婚約不履行)

問) 妻のある人との婚約は有効ですか。
答) その人の現在の婚姻が破綻しており、近い将来離婚が成立する見込みが確実な場合には、婚姻の解消後に婚姻しようという合意も有効と解して良いでしょう。東京地判昭和34・12・25は、妻ある男との婚姻予約を有効とし、予約不履行に対する信頼利益の賠償(契約が有効に成立することに寄せた信頼=そのために費やした実費など)を認めました。

問) 結納を交わし、お互いの親戚にも紹介した婚約者が、翻意して婚姻しないと言ってきた場合、婚約の履行を求めることができますか。
答) 家庭裁判所に調停を申し立てて翻意を促すことや訴えで履行を求めること自体は可能です。しかし、婚姻は自由な意思に基づいてのみ行われるものであって、強制はできません。婚姻は両性の合意のみによって成立するというのが憲法の精神ですから、国家からの強制にはなじまないのです。

問) 婚約したのですが、解消したいと考えています。どういう場合に、解消できますか。
答) 婚約を解消するには、正当事由がなければ、違法性があるとして損害賠償の対象になります。問題は、いかなる場合に正当事由があるかですが、判例では、性交不能がある場合、不貞行為があった場合などに正当事由があると判断されています。婚姻解消の正当事由よりは緩やかに解されますが、単なる「相性・方位が悪い」などは正当事由にならないと言えます。

問) 一方的に婚約を破棄された場合、損害賠償請求できる範囲はどこまでですか。
答) まず、物的損害として、婚約披露の費用、結婚式場や新婚旅行などの申込金やキャンセル料です。また、婚約し、結婚準備のために会社を辞めたときに、退職をしなかったら得られたであろう額(逸失利益)が損害賠償の範囲に含める裁判例もあります(東京地判昭和34・12・25)。さらに精神的損害に対する慰謝料請求ができます。

問) 婚約を解消されましたが、それは彼の母親が強硬に結婚反対の意見を主張し、彼に働きかけたからでした。彼の母親に損害賠償請求できますか。
答) 彼には資産がなく、彼の母親には資産がある場合など、彼の母親に損害賠償請求できる方が、あなたはより保護されるといえるでしょう。要件さえ満たせば、母親に対して、不法行為に基づく損害賠償請求ができます。裁判例にも、男性側からの婚約破棄の事案につき、男性の不法行為責任を認めるとともに、その母親にも共同不法行為責任を認めたものがあります(徳島地判昭和57・6・21判時1065号170頁)。

問) 婚約を解消されましたが、それは彼がほかの女の人を好きになり、すでに肉体関係まで有してしまったからでした。この女の人にも損害賠償請求できますか。
答) 第三者(女の人)の不法行為責任を問うことは可能でしょう。ただし、第三者の関与が違法と言える程度でなければなりません。裁判例には、第三者が婚約者と肉体関係を結びながら、事実を偽ってこれを否定していた事例で、第三者の違法な行為によって婚約の解消を余儀なくされた場合、第三者は不法行為による損害賠償義務は免れないとしたものがあります(大阪高判昭和53・10・5判タ378号107頁)。

問) 結納を渡したのですが、婚約を解消しました。相手にも婚約解消に至るにつき、責任があった場合、結納は返してもらえますか。
答) 結納者の責に帰すべき事由によって婚約が解消された場合でも、結納を受け取った側にも婚約解消の責任の一端があった場合、結納者の責任が結納を受け取った側の責任より重くないときには結納等の返還を許し、より重いときにはその返還を請求できないとした裁判例があります(福岡地小倉支判昭和48・2・26判時713号108頁)。

問) 婚約を解消したとき、交際中にもらった指輪などプレゼントも返還しなければなりませんか。
答) 指輪が婚約指輪であったとき、これは結婚することを目的とする贈与ですから、結納と同様に返還しなければなりません。交際中のプレゼントは、婚姻を前提とするものではなく、愛情の表現ですから、特に当事者が婚姻を目的とする旨を明らかにしない限り、返還の必要はありません。

遺言・相続相談(遺留分)

問) 遺留分とは何ですか。
答) 被相続人が有していた相続財産について、その一定の割合の継承を一定の法定相続人に保障する制度です(民1028条以下)。夫婦・親子が共同生活を営む場合には、財産の名義がたとえ被相続人になっていても他の共同生活者もその財産の獲得についてなにがしかの貢献をしていることがあり、被相続人が死亡したときにその者の潜在的な共有持分を顕在化させることが要請されます。また、生活扶助のために、生前被相続人の財産に依存して生活していた者にとって、被相続人の財産の一定割合を留保しないと酷だと考えられるので、遺留分の制度が設けられました。被相続人の生前贈与や遺贈により、遺留分を有する相続人が取得する相続財産の額が遺留分の額に達しないときには、遺留分の侵害があることになります。

問) 法定相続人はすべて遺留分を有するのですか。
答) 法定相続人のうち兄弟姉妹は遺留分がありません(民1028条)。その他の法定相続人、つまり配偶者、子、直系尊属には遺留分があります。

問) 遺留分の額はどのように算定するのですか。
答) 被相続人が相続開始時に有していた財産の価額に、遺贈や生前贈与した財産の価額を加え、その中から債務額を控除し、相続財産を算出します(民1029T)。遺留分の割合は、直系尊属のみが相続人である場合は相続財産の3分の1、被相続人が配偶者と子2人を残して死亡した場合には、配偶者が相続財産の4分の1、子がそれぞれ8分の1である。相続人が父母のみの場合には、個別的遺留分は父母それぞれ6分の1である。

問) 遺留分権利者は遺留分を放棄することができますか。
答) 相続開始前でも、家庭裁判所の許可を得て、遺留分を放棄することができます(民1043条T)。

問) 代襲相続人は、遺留分減殺請求をなすことができるか。
答) 代襲者相続人は、遺留分減殺請求をなすことはできないと一般に解されています。

問) 生前に贈与した財産のうち、持ち出しの対象となる範囲について教えてください。
答) 被相続人が贈与した財産は、相続開始前の1年間にしたもの、それより前であっても当事者双方が遺留分権利者に損害を加えることを知って贈与したものは、遺留分算定の基礎となる財産に含まれます(民1030条)。

問) 遺留分減殺請求権が行使されると、受贈者などは必ず、現物を返還しなければならないのですか。
答) 原則として現物返還が必要です。減殺を受けるべき限度で価額を弁償して現物返還義務を免れることもできます(民1041条)。

問) 遺留分減殺請求権の行使によって、直ちに権利移転の効果が生じると考えると、どのような方法で共有関係を解消することになるのですか。
答) まず、被請求者(受遺者・受贈者)が相続人以外の第三者である場合には、その者との共有関係の解消は共有物分割(民258)によるべきです。その共有関係は民法249条以下の規定によって処理され、共有関係の解消は現物分割あるいは競売によることになります(民258)相続人同士の場合には、遺留分減殺請求は地方裁判所で裁判によって決着をつけるべき事件ですが、遺産分割の前提問題として家庭裁判所の審判手続においても主張することができます。(最決昭41・3・2、民集20巻3号360頁)。

遺言・相続相談(遺言執行)

問) 遺言執行者が執行に着手する前に、相続人全員が遺言と異なる遺産の分割を望んだ場合、遺言執行者はそのような分割に同意するべきでしょうか。
答) 遺言